毎年のりんごの出来具合について
■-いつでも美味しいりんご作り を目指していますが、近年の地球環境も厳しくなる中、やはり加工品やハウス栽培などのような管理され栽培されたものと違って、りんごの出来具合は常に天候に左右されてしまいます。
ですが、お客様にはなるべく生産者ならではの生の声をお伝えしたいと思い、このコーナーでは毎年の出来具合を正直にお伝えしていきたいと思っています。-
読んでいただき、がっかりされることもあるかもしれませんが、それでも 人間の力によってできることについては、できうる限りの努力をして、皆様に喜んでいただけるようなりんご作りに頑張っていることを、お伝えできればと思います。
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☆2023年の作況について
2023年は春先に霜の被害、夏は「地球沸騰化」と言われるほどの記録的な猛暑により、りんごにひびが入る被害、また日焼けの多発、8月には降雹によりりんごに打撲の傷ができる被害、秋は11月に夏日を観測するほどの気候の乱れにより、なかなか気温が下がらずふじりんごの蜜入りが少なくなるなど、ここ数年の中でも最悪の年でした。 |
☆2022年の作況について
2022年は開花の時期に高温で乾燥し、からまつ現象という受粉ができず結実しないという事が起きてしまい、木によっては例年の半分ほどの収量でした。
その後は雨が多かったため、実は順調に生育し、成長期に水分が足りていないと発生する「実割れ」がほとんどありませんでした。また、着果が少なかったため りんごの大きさは例年よりも1〜2サイズほど大きくなりました。(自家用は一見すると傷がなく、格別に大きく見えたかと思いますが、今年は特別な年だとお考え下さい)
開花は例年並みだったものの、成熟は全品種で遅れ1週間ほど遅くなりました。
昨年は霜の被害により過去最悪の年かと思っていましたが、今年は去年を上回る被害で、2年続けての被害に一時は今年はりんごのお届けをやめようかと思いましたが、なんとかご予約分は確保できお届けもできました。今までは数十年に一度の被害が数年に一度、いや毎年起こっている感じです。いずれりんごの適地ではなくなってしまうのでしょうか。。。 |
☆2021年の作況について
長野では、3/29にソメイヨシノの開花を発表し、去年よりも4日早く平年より15日早い開花でした。これは統計開始以来の最も早い開花らしいです。
そのため果樹の生育も進んだ中、4月の開花直前の一番危険な時期に霜がきて、大きな被害が発生してしまいました。
防霜ファンのある畑はまだましでしたが、ひどい畑は下枝がまるで実がついていない状況でした。
また8月には記録的な大雨が続き、長野県下でも災害が起こりました。
幸いだったのは今年は大きな台風が来なかったことです。
最終的には、春の霜の被害が甚大で、実がついても変形していたり、さびがでてしまったり、贈答品が少なく、また全体の収量もかなり少なかったです。私たちが就農してから過去最悪の年だったのではないかと思います。
味については、例年通りのほぼよい年だったかと思います。が年々猛暑が厳しくなってきており、りんごの果面に細かいひびが入り、そこから柔らかくなったり鮮度が落ちてきてしまうことが多くなってきていると感じます。 |
☆2020年の作況について
1月の平均気温は観測史上最も高く、記録的な暖冬で始まりました。
その後は7月に平年の2〜3倍の降水量、記録的な多雨日照不足があり、8月は平均を2度も上回る猛暑が続きました。幸い台風の被害はありませんでした。
日照不足・猛暑が祟ったためか、本来甘酸っぱいはずの秋映・シナノゴールドは例年よりも酸味が少なく感じられました。
ふじりんごに関しては、10月下旬の急な寒さにより(気温の変動が大きいとより赤くなります)色づき・蜜入りは例年よりも良好でしたが、硬度については若干柔らかめの傾向となりました。
味につきましては(お届けした皆様からのご感想を集計しますと)いつもよりも美味しかったとの声を頂きました。
全体を通しては、台風の被害もなく割とよい出来の年だったのではないかと思います。 |
☆2019年の作況について
2019年はほぼ例年並みの開花でしたが、開花時期に霜の被害にあい着果数が減少しました。
7月下旬から8月中旬は記録的な高温となり、つがる、シナノスィートなどの色づきがやや不良となりました。
10月中旬には台風19号によりシナノゴールド、ふじが落下したり傷などの被害がでました。
10月下旬まで気温が高めに推移した為、ふじの着色は遅れ蜜入りも例年よりもあまり良くない傾向となりました。
全体的に見ると、今年の作況はあまり良くない年となってしまいました。
来年は穏やかな年になってほしいと願っています。
☆2018年の作況について
2018年は記録的な早い開花だったため、生育も前倒し気味で玉伸びもし大きくなりました。例年よりも早い梅雨明けで雨が少なかったため灌水をして凌ぎました。
その後は中生種まではほぼ例年通りの作況でしたが、3度の台風や長い秋雨によりふじりんごの被害がひどく、(落下は免れましたが)擦り傷やひび割れが多発し贈答品が品薄となりました。
味については、蜜入りは例年に比べると少々・・・といったところでしたが、雨がたくさん降ったためかとてもジューシーで甘味と酸味のバランスが絶妙の近年の中でも特によい食味となりました。
☆2017年の作況について
2017年は例年よりも1週間ほど遅い開花だったため、生育も少々遅れ気味でした。
梅雨もあまり雨が降らず、灌水をしてしのぎました。
中生種は例年通りの収穫でしたが、秋雨時期になると雨が続き極端な日照不足から、ふじの収穫は少し遅くから始まりました。また、多雨による実割れも多発してしまいましたが、色づき・蜜入りは良い傾向でした。
11/21には早々に雪が降ったため、急いで収穫を終わらせました。
全体的には、ほぼ例年並みとなったかと思います。
☆2016年の作況について.
台風18号の強風により収穫直前のシナノゴールドが30〜50%落下してしまい、そのほかの品種でも落下はまぬがれたものの、擦れ、傷等が多く、近年では一番の被害となってしまいました。
また、夏場の乾燥と9月中旬以降の降雨の影響により、胴裂果、実割れが多発し、その部分から腐敗してしまう果実も多く発生しました。
ふじりんごにおいては、11月下旬の降雪と凍結により、収穫中のふじに障害が発生し、品質が低下してしまったものも見受けられました。
また、9月中旬からの日照不足により、着色が遅れ、10月下旬頃まで平年より気温が高めで推移したことにより ふじの蜜入りが遅れました。
全体を通しても、ここ近年にない、りんごにとっては厳しい年となってしまいました。
☆2015年のりんごの作況について
2015年は例年並みでした。
☆2014年のりんごの作況について
2014年は、春先の霜の被害のため、さびや小玉の傾向がありましたが、夏の多雨のため、最終的には例年よりも1〜2サイズほど大きなりんごになりました。
味・蜜入りとともに例年並みとなり、贈答が多くなりました。
☆2013年のりんごの作況について
2013年は、開花までは平年よりやや早めで経過しましたが、その後は低温傾向となり、落花は逆に遅くなりました。また、4月の凍霜害により、一部の畑や品種においては中心花の欠落などがみられたため、さびや小玉などが多くなり、贈答品が少なめになることもありました。
梅雨明け後は、1週間に1度くらいの適度な降雨があり、玉伸びもほぼ例年並みになってきました。
少々小玉傾向でしたが、味は平年並みとなりました。
☆2012年のりんごの作況について
2012年は昨年の収穫量が少なかったため、りんごの花芽も多く、よりよい果実を選びならせることができました。おかげで、りんごの玉伸びもよく全体的に、大きなサイズのりんごが多くなりました。
気候は、安定しており、りんごの収穫時期には朝晩の冷え込みにより、りんごの着色もすすみ、色づきもよい年でした。
また、味についても、長年 当園のりんごを食べていただいている方からも、いままでで一番おいしかった!と言われるほど、甘み・酸味が適度で、とてもおいしいりんごになりました。ここ近年は、だいぶ味も安定してきており、毎年おいしいりんごをお届けできており、皆様からも喜んで頂けて、とてもうれしい限りです。
☆2011年のりんごの作況について
2011年は昨年の豊作や秋の気候により、またちょうど花の咲く時期に霜がきたりして、例年よりも花芽が少なく、樹によっては半分以下の収量の樹もありました。
夏は適度に雨も降り、玉伸びも例年並みとなりましたが、昨年ほどの雨の量ではなかったので、(昨年は雨が多かったので玉も大きくなりましたが、その分、実割れも多かったです)昨年よりは少々、小玉傾向でした。
盆過ぎは徐々に秋らしくなってきたので、よい傾向でしたが、10月に夏に逆戻りしたかのような暑い日が
続き、また開花の遅れもひびき、中生種・ふじともに例年よりも1週間ほど遅い収穫となりました。
11月になると、一転して朝晩は冷え込みましたので、徐々に蜜も入り、終わってみれば例年並みの味・蜜入り・色づきとなりました。
お届けした方からは、今年は特においしいとの声が多く、また追加のご注文も例年よりも多く頂きましたので、今年もまずまずのでき具合だったのではないかと思います。
☆2010年のりんごの作況について
2010年は冷夏と予想されていましたが、暑い日が続き、昨年同様 不安定な気候でしたが、ふじの時期にはだいぶ涼しくなり、ふじのできは 蜜入りが例年よりよかったように思います。味も近年の中では上々のできで、お客様からも「今年のりんごは特においしいね」との声が多かったです。ただ、やはり収穫前の雨で実割れも例年以上に多く発生し、贈答用は本当に貴重でした。
2007年の大凶作の年からは年々 できもよくなってきているように感じていますので、来年も天候は仕方ないですが、人間の努力によっておいしくなるようなことであれば、努力し頑張りたいと思います。
☆2009年の気象状況とりんごの作況について
今年の冬は昨年とは一転して観測史上1番を記録する暖冬となり降雪もほとんど観測せず、またおととしのようにりんんごにとっては厳しい年になるかと覚悟していました。
桜の開花も平年より6日早く、4月に入り気温も高くなり25度以上の夏日を記録しました。
ところが、肝心の開花時期に3日連続で凍霜害が発生し、特に下枝などは霜にやられていました。
梅雨明けは、梅雨明け宣言をしたものの7月末まで連日の雨となり日照不足となり、早生りんご「つがる」の色づきは不良となりました。
8月には入っても大気の状態が不安定で雨天が続き、降水量は平年の365%と非常に多い状況でした。この多雨が幸いしたのか、りんごの大きさは例年より1〜2サイズ大きめになりましたが、同時に実割れも例年以上に多発してしまいました。
盆明け後は残暑もあまりなく朝晩は冷え込むようになりましたので、りんごの色づきもよい状況になりました。
9月には入ってからは一転、降雨がなく潅水をしてしのぎました。
10月に入ってから大型の台風18号が長野県を直撃し、りんごが落ちる前にできるだけ収穫しようと、夜遅くまでりんごをとりましたが、幸いにも松本地域はそれほど甚大な被害はなく、りんごも落ちるほどではなく、胸をなでおろしました。
それ以降は、お天気も回復し、また朝晩の冷え込みは例年以上に冷え込み、こたつも早めに出したくらいです。このように日夜の寒暖の差が大きいと、りんごの色づきもよいのですが、今年は特によく、例年よりも蜜入りが早く色づきも良好で、味ともに満足できるリンゴとなりました。
お客様からも「今年のりんごは味もいいし蜜もたくさん入っていてうれしい」との声をたくさんいただき、今年はここ近年中で一番のよい出来ではないかと思います。
また来年も今年のように気象条件に恵まれて、皆様に喜んでいただけるようなりんごになるといいなと思います。
☆2008年の気象状況と、りんごの作況について
@シナノスィート・・・今年は春先が高温多湿だったため、芯にかびが入りやすくなってしまいました。例年ですと、まれに入っているくらいですが、今年は入っている確率が高くなっております。外見上ではまったく判断ができないものですから、切ってみてびっくりされた方には申し訳なく思います。
Aふじ・・・ふじもシナノスィートと同様、少し芯にかびが入りやすかったようです。例年はほとんどそのようなことはなかったので、今年は特別でした。
B2008年は、昨年ほどではありませんでしたが夏は干ばつ傾向でしたので、去年の教訓を胸に潅水をまめに行いました。おかげで天の恵みほどの効果はありませんでしたが、まったく潅水を行っていないよその畑と比べて玉伸びも良かったように感じます。
夏のりんごの日焼けが年々増えておりましたので、今年は寒冷紗というシートを買って、りんごにかけて日焼けを少なくしました。
昨年はお盆過ぎも残暑が厳しかったのですが、今年はお盆を過ぎると急に涼しくなりました。秋の訪れも早く10月の下旬ごろには厚手の上着が必要な日もあり、だいぶ涼しくおかげで日夜の気温の差も大きく、りんごの色づきも良かったようです。また味ののりも例年並み、か上々で自分たちで食べてもおいしいりんごになりました。本当に去年とは雲泥の差です。ただ、蜜の入りはやはり年々減少傾向で切ってみるまでは分からない・・・という感じですが、今年のふじは蜜が入っていなくてもとても美味しいりんごになりました。
以上が2008年の作況ですが、これをふまえて来年は次のことを実行しようと思います。
@夏の干ばつには潅水が有効なことが分かったので、今年同様まめに行う。
A日焼け対策に寒冷紗が有効だったので、来年も使っていく。
B今年は剪定でだいぶ枝を落としたので、そのおかげか小玉も昨年の半分となった。なので今期の剪定もまた枝を落としてもっと日当たりが良い樹にする。
C少し肥料をくれすぎの感もあるので、肥料を機械まきではなく、必要な箇所には手まきで調整してみる。
D樹もだいぶ成長してはしごでも届かない部分ができて作業性に危険がともなうようになってきたので、上部の枝は思い切って落として、作業性のよい樹にする。
2009年も良い年になりますように・・・
☆2007年の気象状況と りんごの作況について
2007年は、まれにみる夏場の以上高温(最高気温の平均が35.8度。平年は30.8度)で、雨も降らず日照りが続きました。この干ばつにおいては、潅水(畑に水をまくこと)を行いましたが、やはり天の恵みの雨ほどの効果はなかったかもしれません。
また、9月になっても高温が続き残暑が厳しく、りんごの日焼けが増えたり、りんごの実がやわらかくなってしまったり、色づきが悪かったりしました。
(暖かいと色がよくつくのでは?と思われるかもしれませんが、紅葉と同じ原理で、日中は暖かくても、朝晩の気温が下がらないと、色がつきません)
9月には、雨も多く降り、りんごの実割れや、味にも影響を及ぼしました。
秋になっても、なかなか気温は下がらず、これが ふじ の蜜入りの遅れの原因ともなったと思います。
以上が2007年の気象状況でしたが、これをふまえて2008年は次のことを実行しようと思っています。
@夏場の干ばつが続いた場合は、もっとこまめに潅水を行う。
A日焼けが多くなるような気象条件の場合は、葉摘みは少し控えめにする。
B干ばつが続くと小玉になりやすい、また色づきの悪さについては、剪定で枝の本数を減らしたり日光がよく入るようにし、大玉で色がよくつくような樹を作るようにする。
Cその他・・・平年並みの天候となるよう天の神様にお願いする(よろしくお願いします。。。)
2008年は良い年になりますように。。。
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