自作集中配置型 高1中2 6EH7ラジオ
                                                

  
Fig::1 糸掛け4連バリコンに交換した。

[1] 6EH7 高1中2通信機型ラジオ

 @ 誠文堂新光社刊 解説ラジオ回路集のIFT集中配置型ラジオを模してみた。
 A 主要部品は教材用5ス シャーシー部品を再利用した。
 B 高周波及び中間周波増幅管はフレームグリッドのハイgmの6EH7を使う。
     6EH7は既にバラックセットで試作試作し動作試験をした。
 

(1)構成

 高周波増幅        (RF)   6EH7
 周波数変換 自励    (CONV)  6BE6
 第一中間周波増幅   (1stIF)   6EH7
 第二   〃        (2ndIF)  6EH7
 検波 ゲルマニュームダイオード (DET)   型式不明
 ANL    〃           〃
 低周波増幅 (AF)   6AW8At
 音声出力 (PA)   6AW8Ap
 RF付きスーパーコイル  トリオ  S-As
 バリコン IFT 電源トランス 他  中古5球スーパー部品
 Sメーター代用の1mA電流計
 線の取り回しは後日修正した。

 fig:2 先ず配置を考えて


fig:3 完成後に教材用5スと並んで。 fig:4 トリオRF付きコイル fig:5 教材用5ス用シャーシィと並んで。


fig:6 穴あけ終了 fig:7 部品を仮に乗せてみた。 fig:8 塗装後、部品の取付け。
(
(2) 部品配置/シャーシィ加工
 @ 電源トランス、IFT、バリコン、PC等の主要部品は教材用5球スーパーラジオの流用です。
   (3組購入しましたが、高かったです。オークションならばきれいな完動レス5スが軽く送料込みで落札買えます。)
  A コイルはトリオ製SAs(BCバンドの高周波付)これとシャーシーと電流計位が新品部品です。
  B ダイオード、抵抗、コンデンサー (キャパシター) は一袋500円のジャンク品から拾い出しています。
     (+Bの高圧回路のパスコンだけは、630Vクラスの新品です。)
       集中配置IFTの段間結合は81と書いてあるので多分80pFと思います。 はじめは配線を寄り合わせて推定10pF位にしていました
     が、80pFが最良でした。
 C IFTはアンテナから1,2,3個がA型 (トリオ製)、4、5番目はB型 (トリオ製、スター製が混在)
 D 音声は6BM8を使いたかったのですが+B電流がトランス容量をオーバーしそうなので6AW8Aにしました。
      というわけで、ジャンク品からトリオJR-60に負けないラジオ (測定器がありませんので、私の主観です)ができました。 
(3) 組み立てと調整
 @ シャーシー加工と塗装で1日
 A 配線はちょっとづつでしたので1週間かかりました。
  B 発振予防策は最初からしました。
   1. AVC、+Bは全段デカップリング挿入した。
   2. IF段はG1、Pに発振止め抵抗を挿入。
   3. 6EH7の3段のKは2個所ンともパスコン付け。
   4. センターピンにシールド板取り付け。
   5. ヒーター回路は2線ともパスコン取り付けをしました。
    でも最も効果があったのは、旧型のIFTの集中配置としたため、増幅と減衰のバランスがたまたまとれたのではと思います。
 C 調整はDDSと高周波ドライバーでしました。
    DDSで455,000Hzを発生させてしました。 さすがに、6EH7です、5個計10個をすべて455kHzにすると発振します。
      この時、Rfgainを下げると発振は停止します。
      配線テクニックは自信を持っていますので、シールド板(0.3mm銅版)を切り張りしたり、追加したりして最終的には455k単同調に
     しました。 (昔のテレビはスタガー増幅です。)
 D トラッキング゙はコイルにトリーマーがあるので1500kHz止まりでしたのでコイルのトリーマービズを外しました。
 E バーニアダイアルはBC帯の目盛り付けされているのでトラッキングは苦労しました。
 F  受信範囲は540-1610kHzです。
 G  バーニアダイアル目盛とは最低側、又は最高側で合わせると反対側で10-20kHzづれます。

(4) シャーシィ内部と配線
 @ 手前中央はRFコイル。左上に立っているのがOSCコイル電源トランスの左隣は出力トランス代用の小型ヒータートランス。 後日 
   秋葉原 東栄の出力トランスと交換した。
 A 左下はアンテナトリーマー20pFのMVC
 B 6EH7と検波、ANLユニットにシールド板を取付け。 
 C 黄色の新品コンデンサー以外は中古品を使用。 


まだらの模様はアースポイント確保のテープ痕 薄銅版のシールド板。効果のほどは? 完成したシャーシー内部



【バリコンの交換】

 @ バリコンは初めはジャンクのFM付トラッキングレス6連バリコンでしたが、どうしてもトラッキンク゜がとれず、この後430pF2連×2個
  の変則 3連にせざるを得ませんでした。ディップメーターで調べたが、局発がどうしても合わなかった。FM用セクションをいろいろ組
  み合わせたがだめだった。
 A 430pF3連バリコンが今のところ入手できませんので、2連バリコンの糸掛けでです。右側バリコンをバーニアダイアルを直結し、糸
  ドライブで左側のバリコンを駆動する。
 B 回転トルク負荷が軽いので、糸ドライブで問題無かった。
 C 1セクション余っているので、バーアンテナでも取付けてみるかな。
  D 一旦、見栄を良くしようと9T9(ネオノーバル管)の6EW7(垂直発振・出力の特性の異なる複三極管)にしまししたが、+B全電流が75mA
  となり 、あわてて6AW8Aにしました。



3連バリコン時はすっきりしたシャーシー上面

9T9(ネオノーバル管)の6EW7
改造後の糸掛け2連バリコン
赤色船はVCのアース線。適当だから。
(5) 使用感

  @ 感度は文句無しです。
  A 分離度は当然文句無しです。もっとも5スでも混信なんてなかったけど。
  B ANLは検波出力をダイオードをとおすタイプで、効果有りです。
  C Sメーター代用の1mA電流計を2ndIFのカソードに入れていますが、振れが足りないです。
  D 心配していた+B全電流は43mAです。 

   このところ毎晩6EH7ラジオとトリオJR-60を聞き比べをしていて寝不足です。(10日ほどで飽きてしまった)

  @ 翌年プリセレ付き6EH7ラジオと比べるとS/Nが悪い。
     スピーカーも10cm程のものなので音も悪い。
     中波帯の目盛りのついたバーニアだが、選局がわずらわしい。
       ほぼ希望の局に設定できるが、10kHz位のズレがあるので。[2004-08-24]
  A 結論として、中波帯の集中配置、中2は意味が無かった。
  B このラジオも製作後1ヶ月位は時々聞いていたが、だんだん聞かなくなり、ダンボール箱(烏龍茶6本入の箱)に入れてしまった。

(6) 前作の電蓄ラジオと並んで 。(下の中と右の写真)
 左  6EH7 高1中2 通信機型ラジオ   (平成15年製)  6EH7-6BE6-6EH7-6EH7-6AW8A
 右  GT管 高1中1 8球ラジオ       (平成9年製)   6SK7-6SA7-6SK7-6SQ7-6SL7-6V6*2 -6EG12
2004-12-10 回路図
(1) 真空管をチェックする自作バルブチェッカーはこちら。

(2) 翌年 『プリセレ付き6EH7ラジオ』 作成のため、真空管、パッティングコン、アンテナトリーマーを外されて、ダンボール箱で冬眠に入る。
         (2004-06-20)

PCの替わり220PF*2のコンデンサー取付けた。
偶然の一致でこのままで受信できた。発振コイ
ルのコア調整でOK。

後輩の並4と並んで。並4は複合管、シリコン
整流なので2球。






セラミックフィルタ取付 2005-04-02

【写真 下左】 プリント基板の切れ端にTr用IFTとセラミックフィルタを取付
【写真 下中】 6EH7に挟まれたIFTの間に組み込む。
【写真 下右】 調整が楽にできるようにシャーシの上に何とか取り付ける。
           『また嘘はいかんな。要は人に見せて驚かすために、解かりやすくするために取り付けた』。

1 試聴結果
 (1) 鳴ることは鳴る程度が正直なところ。 
    @ 初めから、感度分離度は問題無かったので特に改善された感じはしない。
    A スピーカーも小口径のラジカセなので、『若干音が悪くなった』感じはする。
    B とにかく分離度が凄いので、電源ON後鳴っていたのが鳴らなくなったが、同調がずれていた。
    C また、バーニアダイアルだが、中波を聞いていても、短波帯受信と思うくらい、分離度が凄い。

 (2) まあ、集中配置と合わせて、セラミックフィルタタンク回路計12個なので、これで他人を驚かす。
 (3) DDSでセラヒ共振周波数は454.9kHz。
 (4) 接続はIFTcの二次側 ⇒ 150pFでTr用IFT一次⇒二次コイル ⇒ CFVM455E ⇒ Tr用IFT二次 ⇒ 一次コイル ⇒
        150pFでIFTdの一次側 以下従来のとおり 【前後の180pF間が増設】 
 (5) 150pFの結合コンデンサは配線を巻きつけた推定数pFでは感度が下がり過ぎた。          
3.2mmドリルビットと比べて 基板に付けて仮置き 完成したセラミックフィルタ取付







6EH7は既にバラックセットで試作
 


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自作プリセレ付デジタル直読6EH7ラジオ 1号機
自作プリセレ付デジタル直読6EH7ラジオ 1号機