自作『音質のよい中出力ラジオ兼用電蓄』
     
Ver2.00 2016(H28)-02-08
Ver1.00 2004(H16)-10-24

 ブロックダイアグラム  
     機能  真空管(部品)名
 高周波増幅 
  (RF-Amp)
 6SK7
 周波数変換 
  (COV)
 6SA7
 中間周波増幅 
  (IF-Amp)
 6SK7
 第2検波 
     (DET)
 6SQ7
 検波とAVC分離
 低周波増幅
   (AF)
 6SQ7  
 低周波増幅 位相反転
  (AF ・ INV)
 6SN7GT
 音声出力
  (PW)
 6L6WGC pp
 同調指示
 6E5
  電源整流  
  (RECT)
  5AR4
 電源トランス 
 (280V 120mA)
 +B用
 出力トランス   松下 ETA-76A
8kオーム 10WSG付

 。  


2004(H16)-08-14 ジャンクの自作真空管ラジオを入手 \2,600円

1 6SS7(RF)-6SA7(COV)-6SS7)IF)-GeDi(DET)-6SR7(AF)-6SK7(3結INV)-6F6pp-5Y3)RECT) の8球
2 スター製の3連バリコン、中波コイルパック、IFTが使われています。
【写真 下左】 正面の押しボタンスイッチはモード切替に使っています。
【写真 下中】 整流管を除いて全てメタル管を使っています。3連バリコンですが非同調高周波増幅です。
【写真 下右】 数年前作った 電蓄ラジオ1号機 の電源トランス、出力トランスなどを転用します。

入手時 正面 入手時 電蓄ラジオ1号機

真空管をメタル管を差し替えてみました。

【写真 下左】 6SQ7-6V9-6V6-5Y3GT
【写真 下中】 6SQ7-6L6WGC-6L6WGC-5R4GT 6L6WGCはボタンステムのベースが無いタイプで格好が良い
【写真 下右】 
6SQ7-6V9-6V6-5Y3GT 6SQ7-6L6WGC-6L6WGC-5R4GT


2004(H16)-08-21 レストア始めました。先ずは配線や部品を全て外します。

【写真 下左】 分解終わりました。ワダキン製鉄板シャーシ。音声出力がプッシュプル用だけど出力トランスの取付が難しい
【写真 下中】 手持ちのコア付スーパー用コイルと固定PC。
【写真 下右】 松下製 HiFi出力トランス ETA-70A 6AR5などのプッシュプル用 シャーシ加工で損耗した砥石



【シャーシ加工】

2004(H16)-10-02 一月以上かかりましたがやっと鉄シャーシの加工が終わりました。
1 真空管ソケット、OPTの穴あけはシャーシーパンチは使えないので、細いドリルで丸く穴を開け、ニッパーでちぎり取り、砥石ビットで整形します。  砥石ビットは上の写真のとおり。
2 鉄シャーシーは強度があり、シールドも良いです。塗装も普通のスプレーペイント缶で良いです(アルミは専用のスプレー缶要)。
3 転用するジャンクのコイルは上の写真のとおりバネでとめるタイプの穴も囲うします。
4 その他主要部品を仮置きして取り付けビス穴追加、修正します。


【写真 下左】 正面の押しボタンスイッチ穴をアルミ板で埋めケミコン、高周波増幅管の穴拡大、OPTとケミコン取付穴増設して塗装
【写真 下中】 上の水色シャーシは大型部品を外された 電蓄ラジオ1号機 
【写真 下右】 6.3V/2A*2で出力管に6CA7、6L6WGCでは不足するのと+Bが400Vなので電源トランス交換。上側カバーは加工して転用
  右側のトランスは+Bが280Vなので電磁スピーカーの励磁は100VACをブリッジ整流します。

加工・塗装後のシャーシ 部品取した電蓄ラジオ1号機 交換する電源トランス


【回路構成】

1 電蓄ラジオ1号機 と同じ非同調高周波増幅とします。このため3連バリコンとモノバンドコイルパックは保管しておきます。
2 音声出力は6F6、6V6、6L6はもちろん6CA7などのGT管プッシュプル出力とします。
3 電磁スピーカーの励磁はAC100Vを整流した独立させます(こうすると単独で電磁スピーカーの試験ができます)。
4 非同調高周波増幅(6SK7)−周波数変換(6SA7)−中間周波増幅(6SK7)−検波・増幅(6SQ7)-増幅・位相反転(6SN7)-出力6L6WGCpp
                  −整流(5Y3) - マジックアイ(6E5) の9球
【部品の取付】

【写真 下左】 真空管の仮置き 整流管は大型の5R4GA
【写真 下中】 張り紺の真横に高周波増幅管を置くのでIFTは本来の一列配置
【写真 下右】 真空管ソケットの取り付け方向が拙いところを直します。

真空管の仮置き 部品の仮置き 正面から 部品の仮置き 背面から


ハンダ付け】 2004(H16)-10-11 ハンダ付け始めました。先ずはヒーター回路からです。C・Rは手持ち品を使います。
            ほぼ、毎日入浴までの30分か1時間位、ハンダ付けをします。
2004(H16)-10-20 ハンダ付け終了しました。

【写真 下左】
【写真 下中】
【写真 下右】




【通電・試聴】 2004(H16)-10-21 チェック後通電しました。いきなり整流管5Y3が内部放電しました。慌てて電源を切りました。

1 5Y3GTを手持ち品と交換して配線終了誤配線、配線忘れ、ハンダ付け不良修正2hで鳴り出しましたがおかしいです。
2 チェックしても誤配線や部品不良は無いですが、高周波増幅付のスーパーラジオとは思えません。
 『ディップメーターで入力すると、歪も無く、発振せずに全帯域に渡り受信するが、放送局は受信できない』 のです。

【原因】 やっと原因が判明しました。アンテナコイルの誤配線です。

 アンテナコイルはメーカー品の2チャンネルAMチューナーステレオからの取り外し品でハイインピーダンス型です。 これを通常のローインピーダンス型と同じく、巻線が少ない=一次、巻線多い=二次と思い込んで配線していました。
   (以前、親子バリコンを逆に思い込んで苦労したが、同じ間違いを繰返しました)


【調整・試聴】 電圧調整のため抵抗交換。納得いく値となりOK。

【写真 下左】 DDS (ダイレクト・デジタル・シンセサイザー) で455kHz発振させてIFTの調整をします。
【写真 下中】 ラジオ用周波数カウンタでトラッキング調整をします。
【写真 下右】 受信周波数とバリコンの羽に注目してください。



ダイアルエスカッションとマジツクアイソケットを移設しました。

【写真 下左】 右側の6L6WGCの奥がマジックアイ6E5です。裸のシャーシなので直立でもみえますが・・・・
【写真 下中】 ダイヤルを取り付けると『トラッキング調整』をやり直しになります。
【写真 下右】 マジックアイも移設しました。

ダイヤル取付前 ダイヤル取付


【完成しました】

1 20cmの電磁型スピーカーとトーンコントロールで『真空管ラジオ』の音が楽しめます。
2 感度、音質、音量とも良好。音質調整等も良好です。
3 重量感、迫力があり格好が良いです。
4 低周波(音声出力)部は6L6WGCのUL接続のNFB付きです。真空管オーディオ並の音質、雑音レベルです
                
  
2004(H16)-10-31 整流管を5Y3GTから5AR4に交換しました。+B出力は260Vから300Vに上昇したが動作に異常は無いです。
             直熱管の起動直後の電圧過上昇がなくなりました。
      


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 ものすごい内部放電をするジャンク品の5Y3GT

  放電雑音とラジオ音声がでたので整流作用はあるようですが+B電圧を測りたかったが測る余裕がなかったです。
自作バルブチェッカーでみたらヒーターは正常。両プレートとも150V印加するとプレート電極筒内で放電し、電流計(50mA)が振り切れました。
定電圧放電管と同色の発光色で何かのガスが作用していると思ういますが。初めて見た時は真空管が爆発するのではと恐怖感です。
放電の強弱を繰返します。

【写真 下左】 5Y3GTにぴんとを合わせる余裕はありません。『爆発するかも!!』の恐怖心がわきます。
【写真 下中】 他の真空管のヒーターが加熱する前スイッチonと同時に放電します。
【写真 下右】 放電は強弱を繰り返します

時々、このような真空管全体で放電発光する。
放電音とスピーカーからの雑音で、怖い。
ダイアルエスカッション取付け。作業性、操作性を無視した設計で3時間かかった。購入時ダイアル糸が2本あったのでも変だとは思ったが。やはり2本に分けざるを得なかった。
【写真 下左】
【写真 下中】
【写真 下右】





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 電磁(フィールド)型スピーカーの再生 GT管ジャンクシャーシーに付属していたものです。
 さばけたコーンをメンディングテープで補修します。

   ボイスコイルが磁極に接しないようにバランスをとりながら、テープで少しずつ補強します。
     @ 見た目は気にしないこと。格好良くしようとすると、いずれ近いうちにコイルが磁極に擦れだします。
      A 再修理しようとしても、テープを剥いだ時点でオシャカになります。練習が必要です
【写真 下左】 励磁用電源  AC100Vをシリコンダイオードブリッジと電解コンで供給する。130V、80mA流れている。
【写真 下中】 電蓄ラジオお決まりの励磁型スピーカー。コーンはさばけエッジは完全に分離している
【写真 下右】 医療用のメンディングテープで補修しました。良い音で鳴るようになりました。

  Fig:SP-1   Fig:SP-2   Fig:SP-3

【写真 下左】
【写真 下中】
【写真 下右】

SPボックス 重量3kg 重い。



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【写真 下左】 前作の並4ラジオと並んで。
【写真 下中】
【写真 下右】

前作の並4ラジオと並んで。
回路図


【写真 下左】
【写真 下中】 5Y3GT代用高耐圧シリコン 電圧降下が少ないので、電解コンに注意
【写真 下右】 ラジオ本体7.5kg、電磁スピーカー3kg 合わせて10.5kgもあります



【写真 下左】
【写真 下中】
【写真 下右】

異型 IFTの試験4球スーパーラジオと並んで。
このIFTは [自作プリセレ付デジタル直読
6EH7ラジオ 2号機] で使った。 
異型 IFT 従来型と同様に使える。
問題無くしようできた。
この後通常型 IFTに戻した。
ダイアルエスカッションが斜めになっている
ことに気が付いた。
 (こんなに斜めでもすく゜には気がつかない)


【写真 下左】
【写真 下中】
【写真 下右】



ダイアルエスカッションの取付を修正した。 輝度がある最後の6E5。とにかく明るい



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これから数年後、3連バリコンとコイルパックに改造されます。




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