パソコンを 買いて気分は 何となく 時代の先を 走るよな気が |
パソコンは 言うこときかぬ 難物ぞ 女を御すと 同じ忍耐 |
おもむ
判断の 正否はむしろ 論理より 澄みたる心 赴くにあり |
定年後 旅の座席で 背広を見 うらやましよな 引け目も混じる |
定年後 ラフな姿も いいけれど 妙に背広と ネクタイ恋し |
公園の 夕暮れ時は 静かなり 老後の暮らし 先を思案す |
風邪のやつ 今年しつこく とりつきぬ 俺はニワトリ アヒルでないぞ |
驚きぬ 「SAYURI」の愛の 一途さに 涙す心 未だ残れり |
き
自然界 すべてが土に 帰すように 男は妻の 膝に帰れり |
人はみな 話し相手を 失うと 頭の中で 異性と対話 |
みたま
靖国の 御霊スズメと なりたるや エサやる我に 妙に近づき |
コーヒーの 苦味にこそ 味わえよ 甘さはうまさ 底浅きこと |
と わ
蟻蟻は ただひたすらに エサ運び その意味問わず 永久に働く |
不況でも 繁栄店は カネ飛びし 疎外されるは 果たして誰か |
同世代 組織のトップと ニュース聞き 取り残された 寂しさ襲う |
去る者に 冷たきことは 世の習い 渦中にいりて 誰を恨まん |
才能の 豊かな人に 嫉妬する 呪いてみても 先は開けじ |
楽しそに 笑うグループ 横に見て その明るさに 敵意を感ず? |
いと
世間では 桜だ酒と 浮かれるが 汝は同じ それとも厭う |
つれあいに 不満や怒り 持ちながら 波風立てず 耐えるが悲し |
大都市の 書店に入って 思い知る 生涯読むは ほんの一部ぞ |
やから
車中にて ハシャギまくる オバンども 生きるの問いに 縁なき輩 |
ウォーキング 反り返る主 目に付きぬ 自称勝ち組 何と多きか |
世の中は 至る所で ウォーキング 健康志向 今や病に |
生きてても 仕方ないよな 者でさえ 自己かわゆくて 長生き亡者 |
食料が 満ち足りるなら サルまでも 偉そな顔し 群れをなしおり |
得意顔 血統犬を 連れ歩く 汝家系と 余りのギャップ |
汝らを 愛してくれるは ペットのみ 侘びし悲しき 人生なりや |
熊よけの 鈴の出す音 耳障り そまでしてでも 命がほしか |
こ
若い娘が 隣の席に 座るなら まだまだ俺もと バカなうぬぼれ |
偏屈よ 生きた化石と 言われても ごろごろしてる 小石よりまし |
銭湯や 百円ショップ ファミレスと 多く使うも 自称勝ち組 |
世の中に 評価されたく いじましい なのに逆を 言ったりしたり |
講演を 聴きにくる人 多種なれど どの顔からも 気取りがにおう |
うごう
紅葉を 求めて烏合 坂登る そのエネルギー すさまじきかな |
反戦を わけも知らずに 唱えるは 知識人にも なったつもりか |
戦争は 反対とのみ 唱えるは 知識人士の ちしきの枯渇 |
勇み行く 人間盾の 平和の徒 危険で逃げる 甘さ鼻付く |
恒例の 反戦唱和 とどろきぬ 動く時代を 見ようともせず |
強がりて 「健さん」脅す チンピラを 金正日は 彷彿させる |
さ ち
人並みの 幸福求むれば 胸騒ぐ まわり気にせぬ 境地や如何に |