ここで何故か短編集ですらない短編を。
……実は狙っているだろう海堂先生!!
動揺する田口センセが素敵過ぎる「このミス」の為の書き下ろし短編。
相変わらずのお医者さんっぷりを発揮ですねぇ。
白鳥氏、相変わらずのモンスターっぷりを発揮してますが田口センセも頑張ってます。
東京二十三区『内外』の名の顕すとおり、桜宮から東京にやってきた(やってこさせられた)田口センセに降りかかる災難は……
ああ、やはり海堂尊だ。と思える一遍。
本格×キャラ萌えという本来ならありえないところをもつかもうかという作者のよさが滲んでます。
「このミス」に入っているため500円かかりますが個人的には満足です。
所で、漫画はいつ出るのでしょうか??
コレは、カバーで思わず手に取りました。何か単色の素敵なデザインなんです。シャープで。
内容もまたかなりシャープ&クール!!
ニックのウィットに富んだ会話がきゅんときます。
そうですねー、初期から中間にかけてのジン(『王ドロボウJING』熊倉裕一)のジンとキールの掛け合いが好きな人はきっと気にいると思います。
ニコラス・ヴェルヴェッタという名前を縮めて「ニック・ヴェルヴェット」
これがいかにも彼のシャープや、ややトリッキーな手口や、恋人のグロリアに誠実な所を表してる感じです。
(↑どんなや)
皆さんご存知かと思います、「価値の無いもの」を盗む泥棒。
彼にかかれば不可能は無い!?。
色々な人が彼の元に料金である二万ドルを携えてやってきます。
ある時はプラスティックのハト時計、またある時はプールの水、はたまた大リーグチームを一揃い……??
時にはピンチに陥りつつ、グロリアに政府のスパイと勘違いされつつ、
ニックはスマートに盗み、ついでにそこに絡む事件をも解決してしまいます。
本当は原作を英語で読めればいいのですが……
ハヤカワミステリから三冊ばかり出ているのですが、どうしても気になる『ニックの東京日記』が入っていません;
スマートかつクレバーで、しかもちょっと大胆なニックの活躍。
ぜひぜひ読んでみてください。
ちなみに一巻は「怪盗ニック登場」
がんばれトオル君!!
ミステリィで笑わせる一冊かと思います。
密室という本格の矛盾(?)的存在がある側から分析され、しかも一応つかってみたりする所が最高です。
生徒探偵三人組(論理派&雰囲気優先&初心者)と、頼れる教師(ビーカーでコーヒーを入れる)の推理が冴える?!
東川節とでも言うのか、テンポがよく読みやすかったです。
学園モノが好きな人もぜひ……!
まずタイトルに惹かれました。基本的に流行っている時代に読まない人間なので、表紙見て、へえ、って感じでした。
このミス大賞でしたもんね。
原題は『チーム・バチスタの崩壊』だったそうですが『栄光』の方がどきどきしますね。並べてみると。
内容としては、最後がちょっと薄いかなという気がします。このまま押し切ってしまえば、『怒涛の新進気鋭医療ミステリ』で押せたかもしれないかな・・・
でも、そこが気に入った所でもあります。
少しおっとりとした田口先生の雰囲気と合っていて。
でも田口先生は最後の方の記者会見のシーンでなんだかんだ言ってやるときゃやるじゃん!みたいな感じでしたね。
あれで惚れました。
有秋はラノベ崩れの読者なので、ミステリ性にそこまでこだわりません。
こだわるのは、キャラクタです。
肌に合わなかったら即刻逃げ出す我儘娘なので…
(それで薬屋・建築両探偵を放棄しました。決して作品がどうのというわけではなく、肌に合わなかったんですね)
まず、『俺』という一人称の武器である『テンポのよさ』が生かしきれてるんじゃないかと思います。
あとは高階病院長や、白鳥との絡みになりますね。
さくさく読める所はよかったです。
ただ、我儘を言うのなら最後もうちょっと劇的に引っ張ってもくどくはならなかったんじゃないかと思いますけどね。
有秋としては本棚入りは少し遠めですが(何せハードカバーですし)、一読の価値はあると思います。
今度コミック化するそうなので、すごく楽しみです。
来ました、ミステリーランド!!
有秋はこれまでにも何冊か読んでますけど、これが一番です!
(ちなみに読んだ作家さんは、森博嗣・有栖川有栖・倉知淳・はやみねかおる・高田崇史などの先生方。)
乙一先生のが面白い(『銃とチョコレート』でしたよね)って聞いたのですがまだ読めてません。図書館で借りてるので。
ええと、グリフィンですね。
これぞ、『法月倫太郎』!
いえ、『らしい』とかそういうことはまだ法月歴が浅いのでなんとも言えませんが、私は滅茶苦茶この人を尊敬しています。この本一冊だけでも!
何と言っても、とても丁寧に書かれていると思います。
なんていうか、『子供』を意識していないけれど、決して忘れているというか、ないがしろ……ではないけれど大人に見ているわけでもないというか。
とにかく何だか恰好いい。また泥棒ファンになりそうですよう(にこにこ)
一番最初に出会った高田氏の本は、これと同じシリーズの『試験に出ないパズル』だったように思います。
なぜか、『QED』(図書館にあるだけ)でも『出るパズ』(これもちゃんと借りてたんですよ)でもなく、『出なパズ』から読み始めちゃったのですね・・・
(それで千波くんシリーズを制覇してからは『麻呂の酩酊事件簿』・・・)
だからこそこの『負け密』は千波くんシリーズの長編という事でとても思い入れのある一冊です。
どこまでもロジカルかつコミカル。ポジティブなキャラクタにミステリアスな主人公の名前。
この本で出される問題、回答を見ずに別解まで思いついちゃえば、それこそ『試験に負けない』アタマの持ち主ですね。
このシリーズ、私は『帰ってきた〜』から読み始めたのですね。そしたらなんだかどっぷりとハマってしまいました。
隆君がめちゃくちゃ格好良いです。
大沢先生のヒーローはみんな物凄くカッコイイですが、アルバイト探偵は格好良さが一味違うと言うか何と言うか・・・
やっぱり高校生です!っていう感じのするところが凄く気に入ってます。
今回もライールの王女ミオの為に大活躍。大好きな一冊ですね。
久々に読んだファンタジィ。
感想を一言で言うなら(一言にする意味は聞かないで下さいっ)『そこまで!?』。
でもこういった何でもありに近いファンタジィは大好きです。
スレイヤーズをはじめ、有秋のファンタジィ観の原点に近い作品です。
個人的には続さんが好きですが、コンビとしては始さん&終君が好きですね。
勿論、余君も茉理ちゃんも。
本を開いた途端に眉を寄せ、ページを一つめくる前に虜になった作品です。
講談社ノベルスではそんなに多くない一段組みの本文。あまりにリズムが良すぎる、しかし改行されていない文体。
それでもふと感じたのは、どこと無く村上春樹に近いような文体だなということ。
村上氏のほうはどちらかというと『静』だけど、それを『動』にするとこういう風になるのかな?といった感じ。
考えて思ったことは、きっとそれは主人公の考えた事がそのままストレートに(リアルタイムに?)書かれているからなんだろうなということでした。
あくまで下手の横好きでの考えですが。
とても面白いです。
読み終わった瞬間に、『あ、凄いもの読んじゃったなぁ・・・』と思うのは大抵本格ミステリィ、
『いや、これはヤバイよ』と思うのはファンタジィと言う変な認識を持つ人間なのですが、
これはまさしく、『うわあ凄いものの読んじゃったよ』と言う感じでした。
ばきばき(?)の本格、でも読みやすい。
オチがまた最高でした!ご一読をオススメしますよ。
とても綺麗な作品です。
『嵐の山荘なんてそうそう起きてたまるかッ!』というミステリィ好きはきっと唸るであろう一品。
ご存知『このミス』二位の、『扉は閉ざされたまま』の作者のデビュー作です。
(ちなみに一位の『容疑者xの献身』あれも楽しかったですよ。)
キャラクタが何だか素敵。ストーリは何だか史的(笑)。
読み終わったときに何だか心温まる、ミステリィとしては珍しい一冊です。
かっこよすぎるよ水城優臣ッ!!
名探偵・石動戯作のシリーズにして名探偵最大のピンチ!?と言うわけです。
戯作氏は大好きなので余りに衝撃的過ぎましたね。
作者はメフィスト出身ですが、メフィスト出身とは思えないほどの凄味みたいなものがありますよね。
ハサミ男の映画も見ました。
アレは少し残念ですね・・・×××が○○○だと思うところを☆☆☆って所が・・・。
兎に角石動氏はお気に入りの探偵の一人です。
私の中でベスト5に入る探偵(?)石崎幸二の登場です!
会社の女性社員の目の敵にされ女子高生には玩ばれる冴えない感じの窓際社員ですが、何だか頼れちゃう。
そんなところが本当にかっこいいです。
破滅的女子高校生コンビにも対等に接してくれている感じが片山さん(赤川氏の『三毛猫ホームズ』の片山義太郎氏)にも似てる気が・・・
たまに意味深な物言いをするところがまたナイスですね。
極めつけは『あなたがいない島』での『独身叙述師』についてのコメント!!
決してミステリとして最高とは何となく言いがたいのですが、
現実を舞台とした作品のキャラクタとしてはかなり素敵です。おすすめですよう。