芦田勝弘の議会レポート

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◆ 国土利用計画審議会の現地視察
(H18.10.5記載)

平成5年に策定された第一次国土利用計画(市町村計画)に変わって、第二次の計画を策定するため、今年度当初、国土利用計画審議会へ市長から諮問があり、それに基づいて審議を進めてきました。

平成5年からはだいぶ社会情勢が変わってきていますし、松本市では近隣の村を合併して市域が大幅に拡大しています。松本市総合計画に沿った市政を進めるためにはどのような土地利用が必要か審議範囲が広く、何回かの審議会だけでは中々審議が進みません。

今回現地視察は、審議の中でこうした計画を松本市だけで立案してもほとんど意味がないのではないかとの意見が強く、近隣の市町村の開発状況を見ておくことになりました。
山形村、波田町、安曇野市の堀金、三郷、豊科などを見ました。旧松本市は全市域にネットが掛かっていて、住宅地域と農業地域が比較的良く分離されて、虫食い開発はかなり制限されている事が分かりましたが、今回見たほとんどの地域は制限がゆるく、田んぼの中に小さな住宅団地があちこちで開発され、虫食い開発の典型のようです。
こうした問題が起こっていることは、制度の不備が最大の原因だと思いますが、過去の松本市や近隣市町村の土地政策もあまり感心したものではなかったようです。

人口や企業が松本市の規制が厳しい分、規制の弱い周辺の市町村への流出が明らかに見て取れます。松本市の規制を緩めれば解決する問題ではなく、こうした事は広域的に検討しなければ、かえって事情を複雑にしてしまいます。

合併地区も含めて、今後どのように答申をまとめるのか難しい問題です。平成19年度からは新しい計画をスタートさせなければなりませんのであまり時間はありませんが、将来に禍根を残さないようにはしたいものです。
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◆ 17年度決算特別委員会
(H17.10.3記載)

9月定例会で継続審査になっていた、17年度決算が4日間に渡り決算特別委員会で審査され、委員会では理事者提案通り認定する事になりました。様々な議論がありましたが既に終わった内容なのでこうした議論が次年度の予算に向けての反省になればと思っています。

財政状況を見るために様々な指標がありますが、今回の合併に伴って松本市の財政状況もずいぶんと悪化しています。財政力の低い村を合併したわけですから覚悟はしていましたが、改めて数字で示されると本腰を入れて行政改革に取り組まなければと思わされます。

「財政力指数」=財政収入を財政需要額(行政運営上必要な額)で割った数値で1に近いほど財政力が強いとされますが、平成15年度:0.807、平成16年度:0.808、平成17年度:0.729と大幅に下がっています。何とか税収増加の方策を考えなければなりませんが容易ではありません。

「経常収支比率」=経常的経費(義務的経費)の一般財源上の比率で、これが低いほど予算に弾力性があります。平成15年:77.4、平成16年:81.8、平成17年:82.3と松本市の予算も大分硬直化してきました。これは平成16年から大幅に上がっていますので制度的な事も大きいと思いますが、市長が変わって福祉関係の費用がかなり増えている事も原因の一つです。福祉予算の増加は当面市民には喜ばれる事が多いわけですが、予算の硬直化は今後の可能性を摘むもので、将来の足かせになってしまいます。

今回の合併によって松本市の財政は確実に悪くなっていますし、今後波田町との合併も検討しなければならない時期がくると思います。
9月定例会では職員定数をなるべく早い時期に合併前に戻すような目標を立てる事を要求しましたが、あまりはかばかしい答弁にはなっていません。第5次行政改革大綱も始まっていますが、まだまだ取り組みが甘いような気がしています。
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◆ ふれっ手祭り
(H18.9.29記載)

身体障害者の通所授産施設「ふれっ手」(フレッシュと読みます)が主催しての「ふれっ手祭り」が開催されました。ふれっ手は長野県視覚障害者協会によって2004年に、主に視覚障害者を支援するために設立されましたが、一部 他の障害も受け入れています。

10月から始まる障害者自立支援法の施行は、こうした小規模の障害者福祉施設には大きな影響を与えそうです。こうした施設利用には10%の利用者負担が課せられ、通所作業で受け取る一ヶ月の賃金、8,000〜10,000円を施設利用料が上回ってしまいます。こうした事からの利用減や行政からの補助も従来の月割りから日割り支給に変更され、大幅な収入減が予想され、事業規模の縮小も検討されています。

制度設計は国が行っていて、全体の仕組みは市町村ではなかなか自由にはなりませんが、地域生活支援部分は市町村の裁量がかなり認められていますので、少なくとも障害者の直接生活に関わる所では福祉の後退にならないようにしていかなければと思っています。

ふれっ手祭りのオープニングには車椅子ダンスが披露され、初めて見せて頂きましたが、健常者と障害者が一緒に活動できるすばらしいダンスでした。当然の事として障害者も地域で一緒に生活が出来るような社会を作っていかなければと改めて思わされました。

   
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◆ 女鳥羽川のアレチウリ
(H18.9.24記載)

地区の一斉清掃の日で女鳥羽川河川敷のアレチウリの駆除を行いました。話には聞いていましたが、予想以上の繁茂と駆除の難しさです。

種がこぼれ各地で河川沿いに生息地の拡大を続けていますが、元々は北米原産の帰化植物。戦後穀物に混じって渡来したといわれています。きわめて旺盛な成長力を持ち、一夏に伸びる蔓の長さは20mを超え、既存植物群落を覆う形で成長します。

植物群落を覆う葉は、3層から4層にもなり、覆われた下では日光がほとんど射さなくなります。葦や柳などの高木も、アレチウリに被され何年かすると枯れてしまうそうです。

在来種の葛も繁殖は旺盛で、地面を覆いつくしていますが、アレチウリはそれ以上で、葛の上に覆い被さっていて、さすがの葛も枯れてしまいます。

始末の悪い事に、今の時期になると実がついて、その周囲は軟らかいとげで覆われていて、軍手やズボンなどを通して皮膚に刺さります。

「アレチウリ」は、「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」により、平成18年2月から、生態系等に被害を及ぼす「特定外来生物」としての適用を受けることになりました。環境省では外来生物について
@入れない、A捨てない、B拡げないの三原則を決め取り組んでいますが、一旦広まってしまうと効果的な対策は難しそうです。
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◆ 様々な市民活動「町会を中心として」
(H18.9.19記載)

松本市市民活動サポートセンターの企画で町会をテーマにした市民活動に関する講座が開催されました。講師は松本短期大学の築山秀夫氏です。

地域自治や市民協働を松本市の仕組みの中に取り入れようと議員活動に取り組んできましたし、今年の6月議会、9月議会と連続して町会など地縁組織と行政との協働について議会で議論してきた事もあって、講座に参加しました。

明治や昭和の大合併などを通しての町会の成り立ちの歴史や擬似自治体としての役割など、他県の状況や外国での地方自治体などの様子も織り交ぜながら楽しみながら話が聞けました。

松本市では町内会・町会は普通に使っていますが、県内では少数派で、区・区会が40.8%で第一位、自治会が23.6%、町会は16.2%だそうです。全国的には自治会が38.5%、町会は2番目で28.1%です。

質疑の中で町会の民主的な運営へのアドバイスを求める質問がありましたが、講師からは民主的とはどのような状態をさすのか定義が難しいとの前置きながらも、質問の主旨には現状の町会運営は民主的でないとの前提が有るのではないか、過去の歴史でも思われている以上に民主的な運営がなされてきている。町会役員の引き受け手がない現状も考えながら、情報の公開や規約の明文化に取り組む事が重要とのアドバイスがなされていました。

地域自治や市民協働の考え方や方向は間違っていないと思っていますが、ボランティアを基本としたこうした仕組みを誰がどのように担って行くのか、もう暫くの試行と議論が必要なようです。
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◆ 松本フォークダンスクラブ創立50周年大会
(H18.9.12記載)

松本フォークダンスクラブの創立50周年記念パーティが松本市体育館で開催され、招待を受けて来賓としてオープニングセレモニーへ出席させて頂きました。
私はあまりフォークダンスには馴染みが無かったのでこの大会に参加して幾つかびっくりしました。

一つは創立50周年との歴史の長さです。50年前といえば昭和30年頃ですから、中々男女が手をつないで踊る事が社会的に一般化していなかった頃ですが、よく続いてきたと歴代の指導者の熱意には感心しました。
もう一つはコスチュームの華やかさです。世界各国の民族衣装に身を包んでのダンスは見ていても楽しくなります。
更に、愛好団体の横の繋がりの強さにも感心しました。松本フォークダンスクラブのメンバーは三十数人程度でしたが、集まったのは県内、県外からの団体で400人ほどの大きな大会になりました。50周年記念とはいえ遠くは和歌山県あたりからも大勢参加することは日頃の繋がりがなければ考えられません。

世界各地の華やかな踊りをしばらく見学させて頂きましたが、400人が一堂で行うダンスは壮観です。これからも益々発展していって欲しいものです。

    
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◆ 9月定例会 開会
(H18.9.7記載)

定例会が開催され、理事者から33議案と1件の報告事項が提案されこれから審議がされます。
開会に当たっての市長からは
1.村井新知事について
 県民は新たな視点での取り組みを選択した。新知事を支援した支持者も当面は新知事に任せた方が良い。との認識が示された。
2.四賀直結道路について
 8月4日から行った地域懇談会で市の方針に一定の理解が得られた。
3.観光問題について
 松本市の観光戦略がまとまったのでこの議会に提出したい。
4.市政施行100周年記念事業について
 文化イベント「ウイーン展」を目玉にしたい。
5.中心市街地活性化について
 国が実施する中心市街地活性化の診断助言事業に全国11団体の内の一つに指定された。
等の説明がなされた。

11日からの一般質問ではまた一番くじを引きましたので10時から行います。内容は
1.市民協働について
  行政事業提案制度等について
  地域コミュニティの支援について
2.教育行政について
  放課後児童健全育成事業について
  青少年の居場所作りについて
  青少年健全育成条例について
3.福祉政策について
  障害者自立支援法について
4.産業振興について
  工業団地について
  三次元CAD/CAMについて
5.危機管理について
  防災センターについて
6.行政改革について
  職員定数の管理について

同じ政友会の赤羽議員と時間を分けて行いますので、持ち時間は50〜60分程度になります。
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◆ 姫路市児童合唱団との交流会
(H18.9.1)

サイトウキネンフェスティバルの歓迎事業「お城deハーモニー」が松本城庭園の特設会場を舞台に開催されました。SKF1000人合唱の開催が当面休止になったことで、コーラスの愛好者が自主的に開催して、今年で3回目になります。

例年「SK松本合唱団」と「SK松本ジュニア合唱団」がステージに立っていましたが、今年は松本市の姉妹都市、姫路市の「姫路市児童合唱団」を招待して共演をしました。

姫路市児童合唱団は小学校4年生から6年生までの構成で、今回訪問したのは6年生と、OBの中高生、総勢50名ほどです。姉妹都市の縁でSK松本ジュニア合唱団との交流事業を検討していていましたが、ちょうど訪問の時期がこのコンサートの日にちに可能になりましたので、初めての試みでしたが一緒にステージに立って頂く事になりました。

演奏会は暑い中でしたが大勢の観客に最後まで聞いて頂き、歓迎吹奏楽パレードとともに大いにSKFを盛り上げる事が出来たと思っています。
演奏会のあとにはSK松本ジュニア合唱団と一緒に松本城を見学し、会場を開智小学校の体育館に移して交流会を行いました。お互いにコーラスの交換や、名刺交換(事前にお互い手作りしてあった名刺)をしたり、おやつを一緒に食べたりで子ども達はすっかり仲良しになったようです。

 
特設ステージでの合同演奏   交流会
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◆ 最後まで型破りな「広報 ながのけん」(H18.8.26記載)

新聞の一面を借り切っての「広報 ながのけん」は恒例になりましたが、今日の広報を見てびっくりしたのは私だけではなかったと思います。

紙面のほとんどが、先の選挙で村井仁候補に破れた現職の田中知事による自分の政策の正当性をうたった、さよならメッセージでした。6年間力を入れてきた政策が伝わってはきますが、選挙期間中で有れば明らかに公職選挙法違反のような自己PRを、選挙で破れた候補が多額の公費を使った広報紙に掲載する事は普通の(私のかも知れませんが)常識では考えられません。どこまでも型破りな知事だったようです。

6年間長野県知事として県政を担って頂きました。評価は様々ですが、県民の目を県政の向けたことは事実で、施策としての実績はともかく、県政の方向を見直すきっかけにはなりました。ご苦労様でした。

新たに就任される村井知事にはまず初めに県組織の修復を手がけて欲しいと思っています。田中知事の元では職員が知事の方ばかり向いていたように見えました。もちろん視線が県民の方を向くようにする事は当然の事ですが、こうした組織はトップの意向を受けながらも組織の構成員が自主的に仕事ができる体制が必要です。そうでなければこうした大きな組織は機能しません。

また、村井新知事は選挙中、市町村の自主性発揮を県が支援する態勢を作りたいと繰り返し公約してきました。当然その方向での政策が打ち出されてくるでしょう。改めて市町村としても政策能力を高めていく努力をしなければならないことを実感しています。
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◆ 市道5005号線 (H18.8.24記載)

先日の建設委員協議会へ報告の有った案件です。
この道路は何年か前から奈良井川堰堤上に整備を進めている道路です。逐次用地買収をしながら整備区間を延長していますが、今後計画がされている用地上に4階建ての共同住宅が建てられてしまった案件です。

市の説明のよると、用地を購入した不動産業者には道路が拡幅される事を説明してきたが聞き入れてもらえず、強行しての建築になったとの事です。
これも法律的には小泉流規制緩和が原因の一端を担っているようです。従来であれば建築確認は行政のみが行っていたので、道路用地にかかる場合は建築確認のときにチェックが可能でしたが、規制緩和で民間事業者でも認可が可能になって、行政が計画している道路には関係なく建築確認の認可が下りてしまいます。一応事後の報告はありますが、既に認可が成されていて行政からは強制力はなくお願いする立場になってしまいます。

松本市としては始めての事だそうですが、土地収用法の手続きに入る事を議会としても了承しました。今回の案件は業者は承知の上で建築を進めたらしいので、複雑な話ですが、業者の目的がどこにあるのか良くわかりません。傍から見ると松本市に嫌がらせをしているとしか見えませんが、法律上の盲点は国の行政官庁と話をしなければなりませんし、補償金の問題であれば、あまりごね得のような流れになることも好ましくありません。
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松本市のこと


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