
◆ まつもと広域工業まつり (H17.10.29記載)
あいにくの天候となってしまいましたが、「まつもと広域工業まつり」がエプソン島内事業所を会場に開催されました。第6回目の開催だそうですが、昨年から始まった「産学官」の連携も強く打ち出されて「企業と大学のマッチング懇談会」なども開催されていました。
この工業まつりは地域に松本の工業を紹介することを重点に行われていましたが、最近はそれだけではなく、産学官の連携など企業にとっても仕事の上でメリットが見出せる方向に移ってきたことは、こうした事業が長続きする上で良い方向だと思っています。
ほぼ同じ時期から始まった「諏訪圏工業メッセ」も先日開催され、比較も行われますが、参加企業数は工業メッセのほうが圧倒的に多く、事業規模だけから見るとさすが諏訪工業圏との思いを強くします。
ただ、工業メッセは工業展の色彩が強く、企業活動に直結した内容であるのに比べ、松本は工業の広報活動との意味合いが強く出されていますので単純なはできません。
両方の工業展を見てみると、同じ工業であっても地域性の違いを強く感じます。諏訪圏の企業は自社の技術を他社にないものに特化しながら、業界の中で独自の地位を築いて行こうとの意識が強く現れています。ただ、特殊な技術を追求するためか、技術を売り込むことでパーツとしての地位を確立することに重点が置かれているように見えます。
それに比べ松本地域の企業は、もちろん技術の独自性もあるとは思いますが、独自の製品を作り上げようとの意識が強いようです。パーツではなく商品化へのこだわりがあります。
どちらが良いという訳では有りませんが、夫々の地域が持つ文化の特徴として伸ばして行くことが大切です。松本地域は工業であっても多分に商都として、商人気質の影響を強く受けているのかも知れません。
もっと深い分析が必要でしょうが、こうした私見が当たっているとすれば、行政が地域の中小企業を支援すべき方向も見えてきます。商品化のためのマーケッティングやそうした製品を販売するための流通などがターゲットになります。
地域産業を育てるためには、工業だけに限りませんが、ただ、何でも支援すれば良いのではなく、地域が持つ文化にも目を向けながら、長所を引き出し短所をカバーするような支援方法を考えて行かなければならないと思っています。

◆ 根羽村を視察 (H17.10.27記載)
長野県最南端、根羽村と村の施設を視察しました。松本市の議員は全員加入していますが「森林・林業活性化議員連盟」が毎年開催している森林・林業関係をテーマにした研修が、今年は根羽村を訪問して開催されました。

根羽村は人口1,300人、460戸ほどの村ですが、面積の92%を占める森林を利用した、林業を中心に据えて合併せず自立することで進んでいます。一般的な常識では林業が中心的だけでは産業として成り立つとはとても思えませんが、森林を利用しながら、観光や、木材加工、牧畜など様々に裾野を広げるような取り組みを行っているようです。
観光の拠点施設として建設された「ネバーランド」で村長さん自ら説明を受けましたが、意欲的な事業に次々と取り組んでいる様子が伝わってきます。
今までは林業振興のための林道整備を積極的行ってきて、数多くの林道が整備されて、林道整備事業それ自体が村を潤してきたように見えます。その林道を使った低コストでの木材搬出を武器に下流の都市部と、様々な協定を結びながら販路拡大を図っています。
そうは言っても、現状のような木材の安さでは林業だけでは限界があります。そこで、森林や村の自然を利用した観光にも力を入れています。下流域の安城市などの自治体や、アイシン精機などの企業とも矢作川の上流、下流の関係で協定を結びながら誘客に取り組んでいます。休耕田での大豆を利用した豆腐作り、牧畜でのヨーグルトなど地域の資源に光を当てながら観光に利用していこうとの姿勢には見習うべきものがあります。
この地域は今回の平成の大合併には無縁のように、自立して行こうとの村が数多く残っています。地形的に難しいのかも知れませんが、経済的価値観だけではない特徴のある村を築いていって欲しいと願っています。

◆ 住民自治と町会の話題 (H17.10.25記載)
市長の方針もあって、住民自治、市民協働がよく話題になるようになりました。具体的のはまだまだの感がありますが、そうした動きが市民の中から起きていることは心強い限りです。
私の住んでいる町会の話題ですが、現在建っている公民館近くの空き地に、東屋を建てたら屋外での行事がもっとやり易くなるのではないかとの話が持ち上がり、早速どうやって建てようかとの話になりました。業者に頼めば百数十万円とのことで、とても町会にはそんな余裕はありません。
そこで何とか只で建てられないかと、ボランティアを募集することになりました。250戸ほどの町会ですが、さまざまな職業の人が住んでいて、ほとんどの工事がプロのボランティアで賄えそうです。
一級建築士の設計者から、土木工事、大工工事、塗装工事、電気工事と大勢の人が名乗りをあげて、先日土木工事が始まり、勤め先の会社から重機を借りてきて、休日を使っての工事が始まりました。
木材は財産区の役員が、これもボランティアで財産区の山から間伐材を切り出してきました。皮むき、背割り、切断と大勢が関わっての工事です。休日を使っての工事ですから、時間はかかると思いますが、関わった人にはお金で買っただけでは生まれる事のない施設への愛着が生まれます。こうしたことが地域の連帯感をはぐくむことになり、地域自治の基礎になるのではないかと思っています。
ただ、どうしてもボランティアだけでは賄えない材料費などは発生しますので、ぎりぎりで運営している町会の負担も大変です。そうした物の一部を行政の補助制度ができないものかと考えています。農政関係では農道や水路の整備に材料を行政が支給して工事は受益者が受け持つような制度がありますが、町会関係の事業にもそうした制度を創設することで、もっと町会の自主的な事業がやり易くなるような気がします。
今後行政に提案しながら実現を図っていきたいと考えています。

◆ パソコンのトラブル (H17.10.19記載)
少し前から具合の悪かったパソコンがますます具合が悪くなってきましたので、心配はありましたが思い切って内部をフォーマットし直す事にしました。
データが消えないようにバックアップしたつもりでしたが、それでも全ては目が行き届かず、何点かの設定やデータをバックアップすることを忘れて消去してしまいました。最大の被害が、メールアドレスの消失です。何百件ものアドレスが一瞬でなくなってしまい、しばらくは迷惑をかける方があると思いますが、ご勘弁をお願い致します。
元々私のパソコンはメーカーPCではなく、寄せ集めの手作り品ですからバックアップCDの無いものも有りその分苦労しましたが、3日ほどかけて何とか修復できました。
不具合の原因はよくわかりませんが、次から次へとソフトを導入して何らかの干渉が発生したためだと思います。能力いっぱい近くで使っていると不具合が起き易いとはよく言われていますが、本当にそのようです。
ネットワーク社会で、情報が手軽に利用できるようになったことは、ありがたい事ですが、いったん事故が起こると身動きができなくなってしまう危険性もはらんでいることを改めて実感しました。個人のPCとは違い、行政や企業のデータ管理はバックアップにも十分配慮されているとは思いますが、事故が起こったときの被害は計り知れないものがあります。大地震や大規模火災があっても行政の機能停止が発生しない安全性確保を確認していかなければなりません。

◆ 四賀直結道路住民意見交換会 (H17.10.18記載)
市長から委託を受けたこの道路の「市民意向確認研究会」が主催した四賀地区での住民意見交換会が四賀支所似併設されている「ピナスホ−ル」で開催されました。300席ほどのホールですが、かなり補助席も持ち込まれていましたので400人ほどは集まったようです。四賀住民の道路への関心の高さが伺えます。
会議は松本市側から、すでに発表されている「松本・四賀直結道路」の説明があり、それに対しての質疑、意見交換と進められました。質疑の段階から、松本市が作成した資料はトンネルを作らないための意図で作られていて、市民に誤解を与えるのではないかとのような意見も出され、白熱した議論となりました。
四賀住民の発言はほとんどがトンネル建設を推進してほしいとの内容です。あの雰囲気の中で地区の人が慎重意見を発言することは困難な状況でした。やはり、建設に慎重な意見を言うのは旧松本市から参加した市民からのもので、四賀住民と旧松本市民の対立のような構図になってしまいました。
あまり望ましい展開ではありませんでしたが、確かにこの意見交換会が松本市全体の縮図のような気もします。大雑把な言い方をすれば、四賀住民はトンネルは欲しい、一方旧松本市民にしてみれば費用対効果で疑問があるとの展開です。
市民の意向調査をしても、多少の数字の振れはあっても概ねそのような結論になることが予想されます。この委員会がトンネル建設の結論を出すわけではありませんので、それを受けての市長の判断、議会の判断になりますが、どちらにしても難しい問題です。作るにしても、作らないにしても市民の中に、新旧地区民の.対立感情が残らないようにしなければなりません。
ただ、四賀住民の発言の中に、トンネル建設を合併条件的に捉えているところがあり、ほかの問題についても合併前の旧四賀村での住民説明が不充分だったのではないかと思え、心配ではあります。
一応松本市としては3月中に結論を出したい意向のようですが、今後旧松本市域での意見交換会や四賀地域16歳以上全員のアンケート調査、松本市民の抽出アンケート調査が予定されています。今後アンケートの文面を考えるそうですが、四賀住民にトンネルは要りますか、いりませんかでは結論は目に見えています。トンネルを作らないなら、ほかの交通網対策はどんなことができるのかなど代替案なども検討しなければあまり意味がある調査とは言えないような気がしました。いずれにしても、市民意向調査が始まりましたのでその内容を注視しながら結論を出したいと考えています。
改めて市民意向調査のアンケートの難しさを実感しましたし、情報、議論の乏しい中での二者択一となる住民投票は更に難しいし、危険があるだろう事は容易に想像できます。

◆ 信州・松本そば祭り (H17.10.12記載)
第2回目になる「信州・松本そば祭り」が3日間の幕を閉じました。報道によれば、期間中の来場者は13万人とのことです。
昨年の人気から、今年も引続きの開催でしたが、大勢の来場が有りそばの人気を改めて感じました。信州には蕎麦好きが多いようですが、そば祭り目当ての観光客も有った様で、この地域の観光資源としてそば屋さんだけでなく、様々なところに広がりを持たせるような取り組みが必要です。
蕎麦は健康食として人気がありますが、それだけでなく夫々、味や風味、歯応えなどにこだわりを持っている人が多いようです。また食べるだけでは満足できず、自分でそば打ちを楽しむ人も大勢居ます。実は、私も真似事程度ですが、蕎麦打ちをします。打っては出来栄えをあれこれ言いながら食べる事も楽しみの一つです。そうした色々な楽しみ方があることもそば人口を広げる理由になっています。
何年か前に高松市へ行った事がありましたが、讃岐うどんの本場だけ有って、市民の中にうどん文化が定着していて街中にはうどん屋さんがいたるところに有り、昼食時には大勢がうどんを食べていました。それを見て、松本の蕎麦もこうした状況が育ってこないものかとうらやましい思いをしました。ただ、蕎麦とうどんではずいぶん値段が違うようなので、簡単には行かないかも知れません。しかし、松本市の観光資源として他とは違った蕎麦もできてくれば良いと思っています。
今年から松本市へ合併した奈川地区には、頑張って頂きたいと思っていますし、期待もしています。

◆ 議会運営委員会の視察 (H17.10.8記載)
先日、松本市議会の議会運営委員会で行政視察が行なわれ、参加してきました。今回は議会の活性化問題一本に絞った調査となり、委員11名、議長、副議長と理事者3名、事務局2名で、総勢18名と大人数での視察になりました。
視察先は九州の久留米市、大分市、別府市です。
夫々の議会とも、議会を活性化しようと様々な取り組みをしていますが、松本市が取り組んできた、議会や委員会の傍聴を開放することやCATV、インターネットでの情報発信などとほぼ同様の内容が多かったようです。
大分市が活性化検討会で様々な項目を取り上げていましたが、事務局の説明では実施に移す為には市長の執行権限との調整が難しいとのことです。松本市議会でもよく議論になりますが、現在の制度では議会の役目は主に理事者の暴走をチェックする事に重点が置かれて、政策の立案には特別の場合を除いて関わり難くなっています。しかし、制度は制度として止むを得ませんが、その中でも政策に関わる方法を模索して行く事が必要だと思っています。
チェック機関としての議会が大切であることはもちろんですが、市民協働の考え方は理事者と一般市民だけではなく、我々議員も考えて行かなければならない問題です。理事者と議会が一体になった米国の地方議会のシステムも参考にしながら、我が国の仕組みの中でより良い方法を取り入れていきたいものです。
視察レポート

◆ 地域防災訓練 (H17.10.5記載)
地域町内会単位でに自主防災組織が作られていますが、私の地域でも先日自主防災組織が主催で防火訓練が開催されました。100人ほどが集まり、本郷消防署から指導員を招いて消火栓や消火器の扱いなど一通りの講習を受けた跡、防災意識向上の為のビデオ鑑賞をして終了です。
その後各常会(隣組会)に分かれて、ご婦人方も参加しての家の近くの消化栓を使って訓練が行なわれました。こちらの方は日中自宅にいる女性方が主な対象です。
始めて見るとまず、女性ではなかなか消火栓の蓋が重くて開きません。蓋を開きやすいように加工したり、開けるための道具を工夫したり、大騒ぎをしながらの訓練でしたが「まあまあ何とかなるか」と思えるようにはなって来ました。
地域防災訓練も何回目かになりますが、不思議なことは住民の訓練の為のマニアルが整備されていないようです。消防署の職員が来ての訓練も、毎回ほとんど同じ内容ですし、自分達だけで行なう常会(隣組会)での訓練は、町会での訓練を受けた人がみようみまねで行なっています。
春秋2回程行なわれる訓練ですから、消火栓や消火器の扱いだけではなく、多少は内容も徐々に詳しいものにして行っても良いような気がします。防災は火災だけでは有りませんので、水害、土砂崩れ、地震など様々な災害を想定した訓練も徐々に取り入れて行く必要があります。
また、防災課にも話をしようと思っていますが、住民の防災訓練のための手引書を整備しながら、万が一の災害に備えていきたいと思っています。

◆ 女鳥羽中学校開校記念祭 (H17.9.30)
私の母校でもある女鳥羽中学校の第55回開校記念祭が開催され、招待を受けて記念式典に参加しました。開校記念祭と併せて、文化祭、音楽祭と二日間かけて行なっています。こうした開校記念祭と文化祭、音楽祭が一緒に行われることはほかではあまり聞いた事がありませんが、この学校の一大イベントとして定着しています。
女鳥羽中学校の特長は「自問活動」を積極的に取り入れていることです。自問活動は主に掃除の時間を使って行われるので「自問清掃」などとも呼ばれています。「自らの心に問い、自分を人間として成長させる掃除」約束事は掃除の時間は一切話をせず、自分だけと向き合いながら掃除をすることです。誰も指示はしない、自分の意志だけによって行動をする。この事によって「意志の力」「創造力」「情操」が身に付くと言われています。
人は教えられて知識は覚える事ができますが、こうした意志の強さなど心の問題は、自らが磨く気持ちを持たないと外部からは教える事ができません。我々大人でも自分と本気で向き合うことはあまりありませんが、例え15分間の掃除の時間だけであっても、真剣に自分と向き合うことは、心を育てる上では大変重要なことです。
以前校風が大変乱れていると言われる時代があって、それを立て直す為に当時の校長先生が導入をされたと聞いています。今の女鳥羽中学校は松本市の中でも指折りの折り目正しい校風との評判を受けるようになっています。校内の掃除が行き届いていることはもちろんですが、こうした学校行事への取り組みを見ていても生徒の真剣さが伝わってきます。自問活動だけではないと思いますが、こうした全校あげての取り組みが健全な校風を作り上げているようです。

◆ 岡田地区市政まちかどトーク (H17.9.28記載)
菅谷市長が取り組んでいる市民との直接対話の一環で、地区毎に住民と市理事者との懇談会が定期的に開催されるようになりました。以前は市政懇談会と言っていたもので、現代風のネーミングになりましたが内容はほとんど同じようです。今回の岡田地区での懇談会には市長始め助役、収入役と関係部長が出席しての懇談になりました。
町会連合会が準備をして話題が出ないと困るからと、何件かの懸案項目を事前に準備して説明しましたが、今まで難しくて解決しなかった問題ですから、当然その場で解決策が見つかる訳もなく「難しい」との解答がなされていました。
その後参加者から何件かの要望やら提案がなされました。即答できるものや、その場では解答出来ない内容まで様々ですが、発言した側も発言することで一定の意思が伝わったとの思いがあり、余り深追いの発言は有りませんでした。時間が限られている上にテーマが決まっていませんので、項目は微々たる物ですが、お互いの発言を通してお互いの気持ちを感じ取ってもらう事が収獲ではないかと思っています。
注目の四賀直結道路ですが、もし出来ればこの地区はトンネルの出口になりますので、市の中では関心の高い方です。もっと経費の少ない代替案も出されていましたし、そんなトンネルよりもっと生活道路を何とかして欲しいとの発言に、何人かから拍手がなされるなど、私が見ていた感じては慎重論が多かったように見えました。もちろんそれだけでは判断できませんが、なんとなく賛成論は発言し難い雰囲気になったようです。

一緒に考えよう
松本市のこと

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