2013(H25)-06-25 4球スーパーに関心がでてきました。複合管やシリコンを使う4球ではありません。
子供へのおみやげ用といわれているラジオの実力を知りたいのです。先ずは『子供へのおみやげラジオ』とは・・・
下の写真の女の子が抱えています。 |
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映画 ペーパームーン
清楚可憐なヒロイン(でもないかな)が何時も大切に抱いているラジオ。
お金持ちの子ではないので安価な4球スーパーでしょう。
あのテータム・オニールが10歳の時の映画です。
テータム・オニールはこの映画で助演女優賞受賞、受賞年齢の記録は更新されていません。
相手役はあのライアン・オニールです、ある愛の詩の青年がです、・・・親子競演です。
ペーパームーン
『信じあえば、愛しあえば、助けあえば かみの月さまだって、ほら!本物に見えるでしョ』
『たとえ 紙のお月様でも!、海はボール紙でも!私を信じてくれたらすべて本物』
キャッチフレーズ(宣伝文句)はきれいだけど、していることは詐欺に近いんじゃないかな。 |
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4球スーパーラジオの回路図 (中間周波増幅の無い回路図)
要は5球スーパーから中間周波増幅をすっぱり除きます。よってIFTは1本だけとなります。 |
出典 |
周波数変換 |
中間周波増幅 |
検波 |
低周波増幅 |
音声出力 |
整流 |
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解説ラジオ回路集 |
6WC5 |
無し |
6ZDH3A 二極検波 |
6ZDH3A |
42 |
80BK |
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〃 |
12AS7 |
無し |
12SQ7 二極検波 |
12SQ7 |
50L6 |
35Z5 |
IFT中間タップ |
〃 |
6BE6 |
無し |
6AT6 二極検波 |
6AT6 |
6AR5 |
6X4 |
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〃 |
12AS7 |
無し |
12SQ7 二極検波 |
12SQ7 |
50L6 |
35Z5 |
固定バイアス |
初歩のラジオ別冊 |
6BE6 |
無し |
6AV6 二極検波 |
6AV6 |
無し |
シリコン |
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〃 |
6BE6 |
無し |
6AU6 グリッド再生 |
無し |
6AR5 |
シリコン |
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〃 |
6BE6 |
無し |
6BM8 グリッド再生 |
無し |
6BM8 |
シリコン |
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〃 |
6BE6 |
無し |
6AV6 二極検波 |
6AV6 |
6AR5 |
5MK9 |
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ラジオ温故知新 |
6D6 |
無し |
6C6 グリッド再生 |
無し |
6ZP1 |
12F |
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無線と実験401回路集 |
6WC5 |
無し |
6ZDH3A 二極検波 |
6ZDH3A |
6ZP1 |
略 |
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〃 |
6C6 |
無し |
6C6 グリッド再生 |
無し |
6ZP1 |
略 |
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ラジオの修理改造 |
6D6 |
無し |
6C6 グリッド再生 |
無し |
6ZP1 |
12F |
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〃 |
6WC5 |
無し |
6C6 グリッド再生 |
無し |
42 |
80 |
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2013(H25)-06-28 組立準備
C同調IFTを使ったGT管ラジオ (5球スーパー9号機) のシャーシを分解しました・
このシャーシはラジオ試験用として度々試作に使っています。
分解前は7S7(ロクタル管)-6SK7(メタル管)-6ZDH3A(ST管)-6V6(GT管)-5MK9(MT管) でした。
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回路はラジオ温故知新の『高一セットをスーパーに改造』 記事中の回路図を元にします。
401回路集のとおり『スパッとIF増幅を撤去して感度を上げるためグリッド再生検波、安く作るため5極管の周波数変換』です。
6D6(周波数変換=(グリッド検波)の第一検波)-6C6(グリッド再生検波)-6ZP1(音声出力)-12F(整流) です。
2013(H25)-06-29 IFTの加工
再生コイル ラジオ温故知新の回路図では0.12mmを30-50回巻くとなっていますが帰還量を少なくしてSGの電圧を高めにして検波出力が飽和しな
いようにするため巻き数を減らしました。⇒ これは不可のようです。試作後の試聴では再生がかかりません。 |
【写真 下左】 分解して不要な真空管ソケットを外します
【写真 下中】 IFT改造 Ver1 0.8mmを15回巻きつけます。
【写真 下右】 IFT改造 Ver2 0.5もも26回巻き 試聴した結果巻き足りないようです |
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IFTの改造 Ver1 15回巻き |
IFTの改造 Ver2 25回巻き |
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2013(H13)-06-30 部品の取付とハンダ付
失敗 シャーシー内だけ見ていて真空管の配置を決めました。ほぼハンダ付け終了でグリッドキャップの配線をしようとしたところグリッド配線がク
ロスします。配線を外して真空管ソケットの向きを逆転させました。とんでもない手戻りでした。
手戻りはこれで収まらず、配線後12F以外の真空管をセットしてヒーターの点火を確認したら6ZP1が点きません。真空管ソケットが180度反転して
いました。こんな間違いは過去にも経験ありません。気がつくまで他の真空管で調べたり大変でした。MT管やGT管ではこんなミスはできません。 |
【写真 下左】 バリコン側が周波数変換管6D6 IFT側がグリッド再生検波の6C6。6D6のシールドケースは不要だったかも。
【写真 下中】 音声出力の6ZP1と整流管12F
【写真 下右】 冗長の配線は試験用ラジオのもので今回は不要の配線です。 |
高周波部 |
低周波部 |
シャーシ |
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2013(H25)-07-04 一応完成しました。
【試聴】
1 ? 再生がおかしい。検波管のSG電圧下げるほど音質が良くなる。SG電圧上げても再生変らず。
? 検波管のプレート電圧が70Vと異様に高い。
? 再生コイルの巻数が少なすぎたかも。
2 局発が強すぎるかも(カソードで5Vpp)。受信周波数で1,200kHz以上は異常発振する。
? 発振コイルの二次側の巻き数が多すぎるかも、多分30回ほどのガラ巻き。
3 × 感度悪い。4球高1より悪い。
○ 再生がかかっていないためか音質は良い。
○ 分離は良い。同調のフィーリングは5球スーパー並。
× 音量小さい。これは12Fの負担を減らすため+B1=210V、+B2=190V、+B電流は30mAに抑えてたためかも。
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【写真 下左】 NHK松本540kHz受信中
【写真 下中】 SBC松本864kHz受信中
【写真 下右】 ボリューム交換と電圧調整 SGのボリュームを5k巻線から50kBに交換。抵抗交換など
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局発波形 |
局発波形 |
ボリューム交換 |
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2013(H25)07-07
【検波回路は納得できる電圧になったけど試聴時と変化無し】
1 ? 再生がおかしい。検波管のSG電圧下げるほど音質が良くなる。 ⇒ 変らず
? 検波管のプレート電圧は8Vがベスト。SGは1.4Vから23V 抵抗負荷のグリッド再生検波のプレート電圧はこの位。
? 再生コイルの巻数が少なすぎたかも。 ⇒ 検証できず
2 局発が強すぎるかも(カソードで5Vpp)。受信周波数で1,200kHz以上は異常発振する。
? 発振コイルの二次側の巻き数が多すぎるかも、多分30回ほどのガラ巻き。 ⇒ 検証できず
3 × 感度悪い。4球高1より悪い。
○ 再生がかかっていないためか音質は良い。
○ 分離は良い。同調のフィーリングは5球スーパー並。
× 音量小さい。これは12Fの負担を減らすため+B1=210V、+B2=190V、+B電流は30mAに抑えてたためかも。
無線と実験401回路集のコメントのとおりです。次回はIFTの再生コイルを50回巻いてみますが、分離が良いこと、意外と音質が良いですが感度が
悪いのは致命的です。 |
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無線と実験401回路集 のコメント
『米国の4球スーパーラジオは子供の玩具』 とコメントしたのはこの本が元です。 |
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【考察】 次回修正版を作る時には
1 発振コイルの巻き数を少なくする。 ← 局発電圧を下げる
2 IFTの再生コイルの巻き数を多くする ← 再生を強くする。
6C6を外して6WC5+6ZDH3A+IFTb を追加する5球スーパーの方がもっとも簡単、高性能です。強いて4球スーパーを作るメリットはありません。
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