二階建ての可能性を断面図で検討してみました。寝台が狭い旧三段のナハネ11を参考に、腰掛を低くしてとか、カーペット座敷にしてとか、二階を掘りごたつ風にして高さを工夫してみたり、いろいろ考えてみたのが図中央です。左側は二階を掘りごたつ風に掘り下げ腰掛けて天井高さ最小950mm(床からの天井高さは最小1120mm)、一階はカーペット座敷。右側は一階の座席高さを270mmと低くして座面からの天井高さを最小950mm、二階はカーペット座敷。家の押入れやクローゼットで1200mm高さの原寸で試してみたのですが、かなりぎりぎりです。個室を考えているわけではないので、一階は通路から乗用車に乗るような感じで、座れないこともないですが、二階はちょっと無理かな。特に簡易ビュッフェの場合、駅前のマクドナルドでトレーを持って二階に上がるようなイメージは無理。カーペット座敷のように平らにできれば簡易寝台としても利用可能ですが、天井高さが2270mm(231系の場合)なので、そもそも上下両方1200mmは確保できません。
屋根にスハネ30のようなドーム状の出っ張りを作れば高く出来ますが、中央通路で考えるとドームが左右になってしまって、あまり良くなさそうです。ということで24系や北斗星のように屋根を高くする案、図右。カシオペアやサンライズエクスプレスのようにさらに床を下げれば個室二階建ても可能だけど、6扉車の改造で床下げは無しだと思うので、屋根だけ。想像ですが北斗星も改造なので、客車とはいえ新造ではないので床下げはやめたのでしょうね。屋根だったら、最後の手段は骨組みはそのままでドーム状という改造でも可能。結局サンライズのノビノビ座席のイメージになった。サンライズと違い寝台でなくサロンカーの感じなので、腰掛けて食事ができるようにノビノビ座席より高さが欲しいところ。一階は通路では立ててそこから腰掛けるので若干低めでガマンして、二階は全区画に階段を設けるのは難しいので、二階で移動できるように中腰で歩ける高さにできると良い。ノビノビ座席は寝台的な使い方なので、通路側の階段は、横になって足の方なのでベッドの巾を歓談部分だけ狭くでき、大変良い配置にできている。サロンカーだと座席二列でそういう配置にはできないので、階段を減らして、二階席を移動できるように考えて。階段の本数が少なくなる代わりに、階段はハシゴ状ではなくトレーを持っても昇り降りできるくらいにしたい。
屋根を改造とは言うものの、231系の屋根上集中クーラーを車端に移動という改造までやるのもどうかなと思うので、クーラー位置は変えないことで考えてみる。乗り心地の良い中央部分を高天井にできずに二階建て席にできないのは残念だが、中央部分に売店カウンター、乗降ドア、トイレ。車椅子用の席も中央部分に配置できる。乗り心地の悪い車端部の席は、メゾネットタイプの個室にして付加価値をつけて、二階部分を高運転台のようなパノラマ席にした部屋や、一階部分をプライベートデッキにした部屋という案はどうだろうか。(2020.5.3)
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