2 コツカデーコイルの概要 (最新ラヂオ93ページからの抜粋 旧かなづかい、旧字は変更)
[最新ラヂオ誌95ページ3行目から]
この装置に用いるコイルは、四つの部分より成り、コツカデーの4回路変成器と称せられています。第48図(上記2番目の写真) はこのコイルの構造と配線を示したものです。空中線よりの電路は、単巻コイルを通り、上部コイルをぐるぐる回り、スイッチより接地に導かれています。
下部コイルの小コイルは、D,S,18番線を34回巻きにて、両端は加減蓄電器の両板に接続されているのみです。
下部コイルの大コイルは、D,S,18番線65回巻きで、コイルの両端は、受信機に接続されているのです。
上部コイルは、下部コイルと同じ直径の円筒に、D,S,18番線を43回巻きにて、1,3,3,7,13,21,31,(タップの回数はこのとおり記載されていますが3が重複しており誤記では)巻き毎に引出し線を取り、それぞれスイッチ盤に連結される。単巻コイルは14番線銅線を只だ1回だけ、下部の小コイルの上に巻かれている。そして、巻く所は小コイルの一端(大コイルに近き端より約2分(約6mm))の所に巻きつける。一端は空中線の接続子に連絡し、一端は、上部コイルの巻き終わりと連結するのです。
[94ページ 第48図のコメント]
上部コイル 空中線回路コイル直径3・1/4吋(インチ(約81mm))
D,S,18番線 43回巻き
○個(判読不明 回路図から7本のタップ有り、このため、タップは1,3,5,7--か?) の引出線をとる。
下部コイル 直径直径3・1/4吋(インチ(約81mm)) 単巻コイル
D,S,14番銅線1回巻き 一端は空中線接続子へ。(他の一端は上部コイルの巻終に接続されています)
小コイル (向かって左側) D,S,18番線 34回巻き
(左側はバリコンのローターへ、右側はバリコンステーターへ このコイルの外周部に上記の単巻コイルがあります)
大コイル (向かって右側) D,S,18番線 65回巻き
(左側は検波管プレートへ、右側はバリコン、検波管グリットへ)
(このコイルのほぼ中央に上記の上部コイルが密着しています。上部コイルの下端と大コイルの間隔は明記されていません。)
【重要な巻き線方向が不明です。巻き方は密接巻き1層と思われます。】
[97ページ 第49図から]
バリコン1 (小コイルとの共振用 (同調用)) 0.0005MFD (500pF) バリコン2 (大コイルとの共振用 (再生用)) 0.0005MFD (500pF)
(バリコンは2個とも同じ単バリコンです。ただし2個ともローターはアースから浮きます)
[98ページ]
真空管 V1 (検波管) UV200又はG300 +Bは45V V2,V3 (増幅管) UV200A又はG300A +Bは90V
[101ページ]
(使い方)
この装置に用いる、空中線は75尺ないし100尺のものが、最も能率がよろしいが、近距離なれば、室内にて、短き空中線でも有効であります。
スイッチは適当の位置に置き、蓄電器のダイアルを回転しておれば、もし、電波が来ておる時なれば、何か音声が聞こえます。もし、電波が来ているのになにも聞こえなければ、スイッチの置く点を換え、前と同じく蓄電器を徐々に回転しておれば、適当な点を見出すことができます。
近距離の受信でありましたら、受話器のプラグを検波ジャックに差し入れるだけでも、充分聞こえます。少し遠くなれば、1段増幅ジャックに差し込みます。この1段増幅より拡声器に作用し始めます。2段増幅になれば、より以上に大声を発します。 −−とあります。
【500pFの単バリコンを2個、径80mmのボビン、1回路7接点スイッチ、真空管があれば】
このコッカデーラジオのページを梅田様の 『ラジオ温故知新』 にて回路図、配線図、実体配線図がきれいにPDFファイル化していただいております。
参考となるURLを教えていただきました。 http://radioheaven.homestead.com/GlassSet.html
http://www.2multiples.com/hotdance/hamiltoncarr/pictures/hc066.htm (リンク切れ)
http://www.crystalradio.net/crystalplans/cockadayfourcircuit/cockadayfourcircuit.jpg (リンク切れ)
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