VICTOR 4R-10改
                               

【1 VICTOR高1ラジオ 4R−10改 1−V−2】 2004-03

1.インターネットオークションでジャンク品のシャーシーを落札購入しました。
2.不思議なシャーシーです。

   @ ソケットは全てGT管ソケットがビス止めで固定されています。
   A 回路図をたどると5球全て使われていて、ケミコンはシャーシー外に仮止めされています。
   B 構成は6SK7(高周波増幅)-6SQ7d(検波)-6SQ7t(1st音声)-6SH7(2nd音声)-6V6(出力)になっています。
     低周波3段増幅で、SNはどうだったんでしょうか?。電源投入してみたかったのですが、回路図をたどると、明らかに誤
     配線があり電源投入は、はばかられました。
   C 検波も6SQ7の二極管部を使い、検波出力の取り出しもこっています。
   D 電源トランスも交換されているようです。
       フィールド型スピーカー用までは理解できますが、整流管ヒーターの中間配線があるだけで、絶縁エナメルが剥いであ
     り ません。余っているヒーター巻き線の片側がAC100Vに接っています。
   E 抵抗、キャパシター、配線材料は新旧混在しています。
   F 高1ラジオ標準のRFのカソードVRと豆コンがありません。替わりに音声Volと電源スイッチになっています。更にシャフトの
     長さをバリコンに合わせるための金具 (ドリルのチャックと同様) が付いています。
   G 放送局に近いユーザーがPHONO用に使っていたのでしょうか。
   H その後、『解説ラジオ回路集』の[(120)高1チューナー付2A3シングル電蓄]と似た回路構成だった。
       6SK7(RF)-1/2 6SL7(2極検波)-1/2 6SL7(AF1)-6SJ7(AF2)-2A3(PA)-80(整流)
       ただし、6V6シングルで2段増幅する必要があったのか。大分S/Nで苦労しただろう。 
 【分解前の写真をとり忘れたのでオ
ークションの出品写真】
購入時のシャーシー内部 【同左】
RFコイルは空中ブランコに近かった。

 シャーシー背面の製造銘版
3.再生は無理なので、完全に分解して作り直すことにします。

   @ 抵抗、コンデンサーの小物は中古ジャンクを使いまわししました。  
   A 高電圧個所はそれなりの高耐圧を使いましたが、他はジャンクです。
   B 出力トランスは小型ヒータートランスの流用です。
   C ソケット、コイル、バリコンはじめほとんど中古品です。


部品を外したシャーシー
この後、SW、VOLも外した。

外した電源トランス。
右横は、小さく見えるが5ス用トランス
 電源トランスは手持ちの5球スーパー用
です が、シャーシーの穴に合いません。
 アルミ板の切はしで取り付けました。
レストア完了
4. レイアウト
     
 高周波増幅 (RF Amp)  6SK7 メタル
 グリット再生検波 (DET)  6SJ7
 低周波増幅  (AF Amp)  1/2 6SL7
 音声出力 (PW)  6V6
 +B電源整流  シリコンブリッジダイオード
 コイル  トリオ高1コイル

 +Bはシリコンブリッジ整流  豆コンが無いので、再生無しの高1が完成  音声出力が小さい。


 抵抗・コンデンサーは大型の旧品を使
いまわししたのと、小型のシャーシィの
ため、混みあってしまった。
 
 豆コンが無かったので、RFコイルで直流
カットして500kVRで再生調整します。
 スムースさには欠けますが何とか使え
ます
 音質調整 - 音量 - 再生調整  6SL7を追加。4球高1の完成

6. 当初は標準型(電源はシリコンブリッジの全波整流)にしましたが、音量の不足が気になり、また真空管取り付け孔が余っていた
  ので、音声増幅とVOLを追加しました。感度はともかく、グリッド検波の音質もそんなに悪くありません。

  スーパーラジオのようにAVCが無いので、夜間はフェージィングが意外と気になります。
ダイアルは気に入っていますが、減速ギヤ付き(ノンバックラッシュ)なので、ツマミと指針の回転が逆になります






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lリンカーン 5M-W1改
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