![]() 撮影2000年9月 |
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9月に入ると訪れるお客様の数もぐっと減って、夏の賑わいが嘘のような本丸庭園です。
秋めいた空にはトンボが舞い、何処か寂しげな松本城です。
これから紅葉や文化の日をからめた秋の賑わいまでチョットひとやすみ・・・
この時期を待っていたかのように、実は待っていて
恒例の天守の化粧直しが行われます・・・
月見櫓はシートで覆われ、朱色の回廊は漆塗りが施されます。この部分を塗る技術は木曽漆器職人の熟練工のなせる技だそうです。
黒い部分も水洗いの後、漆が塗られます。
今年は鳩の糞がいつもより目立つところにあって真夏より洗浄作業が行われていました。
年に一度のこのメンテナンス、碇屋漆器店の店主の碇屋さんが請け負っています。昭和の大修理の後、先代がまったくのボランティアで始められ、その息子さんが後を引き継ぎ現在に至っています。このご主人たいへん温厚な方で”ゆうさん”もこの時期何回かお話をする機会が有りまして、お城の裏話やメンテナンスの苦労話などいろいろガイドの種を頂いています。
最新テクニカル情報・・・皆さん知ってましたか?漆ってお天気の日には乾かないんですって!!なんでも漆を乾かす酵素があってその酵素が働く為には水分が要るんだそうです。これも9月にこの作業をする理由の一つだそうですが、それなら観光客の少なく雨の多い6月では?・・・その答えは9月の天気の方が読みやすく作業の計画を立て易いとの回答でした、雨の日に乾く漆・・・新しい情報でした。