疲れないための 『歩く・登る・下る・岩稜』
[平地]
1)歩き始めはゆっくり、ゆったり、先を急がない。同じ歩幅、同じペ−ス。

2)大股やセカセカ歩きは疲れのもと。
3)足音を立てない静かな足運び(ガラ場や岩稜歩きに役立つ大切な要素)
4)足裏で地面の感触を確かめながら、足でと言うより腰で歩く。


[登る]

1)両手を空けておく。

2)登り始めが一番きつい。目線は2〜3歩先の足を置く場所にもチラリ目をやって
  視野を広くたもち、深い呼吸でゆっくり登る。

3)階段状の登りで、膝に手を当てヨッコラショとやらない。疲労を増し膝に良くない。
4)ガラ場状では小さい突起でも根石を足場にすると登り易い。根石を見つけるのも登
  山技術のひとつ。離す後足で足場を蹴らない登り方が望ましい。
5)上の項目は落石防止策にも有効だ。また見た目に動きそうな岩(次の足場)は、靴
  先でトントン軽く叩いて確かめてから乗ると良い。岩稜歩きや岩場では必需の技だ
6)急登では大股の一歩より小股の二歩。道幅の中で適宜ジグザクをして、落差を和
  らげる工夫(コ−ス採り)をしたい。


[下る]
1)下降路の高度感に慣れることは、山行前にビルの外階段の登り降り等にも出来る
2)両手を空けて下降する。
3)足首の曲を柔らかく。下降時には掌の保護(スリップの際)に手袋を付けた方が良い
4)先を見て、落差を少なくする工夫。そして動く岩のチェックは登路以上に重要だ。
5)腰の位置を高くして、足首・膝の曲げで下降時のショックを吸収し加重を和らげる。
6)岩場や滑り易い草つき等での急下降は、後ろ向きが降りやすい。

[岩稜]
)前項(平地・登り・下り)の応用がスム−ズな岩稜歩きの前提になる。加えて3点支
  持や後向き下降法を練習しておくと安心だ。
2)岩稜歩きに適した滑りにくい(ブ−ツソ-ルの)登山ブ−ツの使用。
3)登り岩場は肩より上の岩(ホ-ルド)を掴み、下降では腰より下の岩を掴む。
4)岩場での登り下りは少しずつ。大股と腕力はバテのもと、落石のもと。
5)あやしげなホ-ルドはいきなり引かない乗らない。まず押してみて、軽く引いてみて
  2〜3回やって安全を確認しよう。
6)岩稜サイドのトラバ-スや岩角ではザックの横面が岩角に接触しないよう厳重注意 !!
  接触側に手を当てザック幅を確認するなど、このような場所では教科書に無い細心
  の配慮が必要だ。
歩行時間は一日5〜7時間(休憩を時間を含まない)。息が切れないペ−スで歩き、個人
差はあるにしても、明日に疲れを残さない歩き方が基本です。以下歩き方のポイントです