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わが国の大気環境汚染物質の環境基準達成率は、SO2については100%近いが、他のNO2,光化学オキシダント、浮遊粒子状物質は、一般測定局でも大都市部では60%前後であまり芳しくない。
ガス状大気汚染物質であるNO2とO3のアレルギー反応への影響機構としては、粘膜、上皮組織を障害することにより、異物の排除作用が抑えられたり、透過性が亢進したりして、花粉やダニなどの吸入された抗原(アレルゲン)物質の生体内への取り込みが増加することがあげられている。また、障害を受けた組織の細胞成分の除去や修復の過程で炎症細胞の浸潤が観察されている。
浮遊粒子状物質としては、硫酸・硝酸エアロゾルなどのほかディーゼル排気微粒子などがあり、ディーゼル車からの排気微粒子は、鼻粘膜や気道の上皮細胞からのIL-8やGM-CSFなどの炎症誘導に働くサイトカインの産生増加や、抗原特異的IgE抗体産生の増強に関与していることが報告されている。
したがって、大気汚染物質の作用は、アレルギー反応の抑制ではなく増強に働くと考えられているが,アレルゲンの吸入から感作、発症まで、多段階あるアレルギー反応のなかで、汚染物質の種類により作用部位、機構がどのように異なるのかについては明らかでない。
交通量の激しいところや、空気が淀んで大気汚染物質が滞留していそうな地域はなるべく立ち入りを避けること、N02は燃焼器具や喫煙により生じ室内でも高い濃度が観察されており換気を十分すること、などが対策として考えられる。また、スギ花粉自体にも,飛散して浮遊しているときに大気汚染物質が吸着していることが証明され、大気がきれいな場所でも花粉吸入はやはり避けるべきであろう。
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