
子供の嘔吐・下痢症状について
子供の嘔吐・下痢症状の80〜90%はウィルス感染によるものです。
残りの10〜15%が細菌感染、そのほかはアレルギーや消化機能が十分整っていないこと、寝冷えなどによります。
◆◆◆◆◆特に知っておきたい感染症◆◆◆◆◆
<ウィルス感染>
<原因>
・ロタウィルス
・カシリウィルス(ノロウィルス、サポウィルス)
・腸管感染型アデノウィルス
・エンテロウィルス
などが知られています。
*ロタウィルス、カシリウィルスは冬場に大流行する傾向が多く、アデノウィルスは一年中を通して散発性に出現します。今までは、カシリウィルスに属するサポウィルスによる集団食中毒はあまり見られないとされてきましたが、最近同ウィルスの集団食中毒も発生しております。
<症状の経過>
| 日数 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | ||||||||
| 吐き気・嘔吐 | ||||||||||||||||
| 下痢 | ||||||||||||||||
| 発熱 | ||||||||||||||||
* 一般的には、上の図のように嘔吐が先行します。(SRSV感染では大人の場合、下痢からということもあります。)
途中から下痢が始まり、1日に5〜10回以上の下痢となることもあります。
下痢の出現とともに嘔吐症状は軽くなってくることが多く、食事の摂取も可能となってきます。
(ここでいう下痢は、おむつにほとんどしみ込んでしまい、形が残らないものをいいます。さらに、この疾患の下痢の時は、米のとぎ汁のような白っぽい下痢が多くみられます。泥の様な便は泥状便といい下痢便とはいいません。)
* 一過性の発熱がみられることもあります。一般的には長くて1〜2日です。(頭痛・関節痛の場合もあります。)
* 時には咳・鼻水などの感冒様症状を伴う例もあるため、風邪と診断されることもあります。
| <治療について> | |||
| ☆ 最も大切なこと |
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| 1. 脱水の予防:とにかく十分に水分を補給しましょう。 |
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| 吐き気の強いときは1回に20〜50cc程度(極端な言い方をしますと、おちょこ1杯程度)を繰り返しあたえてください(大人の場合は1日2リットル以上が目標です。) | |||
| 2. 水分の種類 | |||
| ・ アクアライト(乳幼児専用のイオン飲料です。リンゴ味とミカン味があります。ただ、吐き気の強いときはミカン系は嘔吐の引き金になることもあります。) ・ お茶、野菜スープ、ミルク ・ 薄めたジュース(甘みが強いと胃に長い間残ってしまい、吐き気を強めます。水で2倍以上に薄めて使用してください。また、柑橘系はさけた方が良いと思います。) ・ 牛乳・・・・・これは一般的ではありません (私の個人的な考えです。牛乳は下剤効果があります。下痢が起こった方がウィルスの排泄が進み治癒傾向が早まることもあります。ただし、お腹の痛みはでやすくなります。他の水分はとってくれず、牛乳しか飲めない子供の場合選択してください。 |
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| ★ | 与える水分の温度に関しては、私は暖かくても冷たくてもどちらでも良いと考えます。とにかく吐き気が強いときは、子供は口にしてくれません。脱水の予防のため水分補給が優先されるべきです。ですから、口当たりがよく少しでも口にしてくれるものを与えてかまわないとかんがえます。 |
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| ★ | この時期に、保護者が根気よく水分の補給をするか否かで、子供の予後が変わります。つまり、脱水が進んで入院による点滴治療が必要になるか、順調に回復していくかの差が出ます。(もちろん、どんなに努力しても、口から摂取してくれない場合もあります。この場合は点滴治療が不可欠です。) |
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| ★ | 吐くこと、下痢をすることを怖がってはいけません。体の中からウィルスを出して、少しでも早く回復させようという、体の防御反応と考えましょう。吐くこと、下痢をすることは悪いことではありません。 また、子供は母親の反応に敏感です。吐かれることをいやがっている雰囲気をすぐに気づきます。子供の心に負担を与えないためにも、「何回吐いても良いよ、たくさん吐いてたくさん飲んで、早く元気になろうね」と話し、子供に罪の意識を持たせないようにしてください。 |
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| ★ | 吐き気がとまり、下痢だけになったら、とにかく下痢の量に負けないだけの水分を補給してください。 食事は胃腸へ負担を与えないものを少量から試してください。食べてすぐに下痢をしてしまってもかまいません。 |
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| ☆ 薬物療法 | |||
| 1. | 吐き気止め : 一般的にはナウゼリンという薬剤が使われます。(ドライシロップ、座剤、錠剤などがあります) | ||
| 2. | 抗生物質 : 細菌性の胃腸炎の場合は必要になります。 | ||
| 3. | 下痢止め : 私の場合は吐き気が止まり2〜3日経過後、食欲が改善しており、下痢が止まらない時に投与します。 | ||
| 4. | 点滴治療 : どうしても水分が取れないときは必要となります。 (反応が鈍く、ぐたっとなった場合は早めに受ける必要があります。) |
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| 5. | 軟膏治療 : おむつかぶれができることが多く、そんな場合に必要です。 | ||