アトピー性皮膚炎

   この病気に関しては、あちこちのホームページで、多くのお医者さんが詳しく説明しています。詳細はそちらで確認してください。

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加藤小児科医院のホームページ アトピー性皮膚炎治療に関し、相当時間を費やしつくられた大作です。
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<アトピー性皮膚炎の定義>

   それでも一応、概念だけ簡単に説明します。
   アトピー性皮膚炎(以後ADと略させていただきます)とは、慢性に繰り返す痒い湿疹が顔・頚・耳・肘や躯幹(体のこと)にみられ、更に本人や家族がアトピー素因を持つ場合をいいます。
*アトピー素因とは家族性に喘息やアレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎あるいはアトピー性皮膚炎を持ち、血液のIgE抗体という成分が増えやすい人をいいます。(慢性というのは赤ちゃんでは2ヶ月以上、その他では6ヶ月以上とされています。)

<脂漏性湿疹とアトピー性皮膚炎>

  赤ちゃんの場合、顔を中心に症状がみられることが多く、痂皮(黄色っぽいかさぶた)が付着することもまれではありません。これに類似した症状で乳幼児脂漏性湿疹があります。一般的には数ヶ月で治癒するものといわれ、皮膚科学会ではこれはADとは別のものとしています。しかし、両者の区別は難しく、両方の病気を併せ持つと考えられるものもあます。家族性にアトピー疾患を認めるけれど、短期間の(1ヶ月程度の)治療で改善したからといって、アトピー体質の程度が軽度である場合や、後述してある生まれ月や、花粉との関連、で重症化しなかったのかもしれません。そのように考えると、脂漏性湿疹はADではないとする理論には疑問を感じています。昔は・・・とは言っても10年も前のことではありませんが・・・赤ちゃんのADは生後2〜3ヶ月以降に発症すると言われていました。しかし、最近の報告では、逆にADの子どもの43%は生後1ヶ月以内に、約70%が2ヶ月以内の生後間もない時点でADを発症していることがわかってきました。そのくらい病気が起こるまでの理屈も病気の性質に関する理解も変動している疾患です。

<アトピー性皮膚炎と生まれ月>

   最近、赤ちゃんのアトピー性皮膚炎は生まれ月と関係があるという報告がありました。秋生まれの子どもに多く、春生まれには少ないと言うものです。
   その理由は、生まれて間もない抵抗力の弱い皮膚が、冬の低温と乾燥に曝されることによるというものです。(低温と乾燥はアトピーの増悪因子として知られています)
   秋生まれの子供は、長い間にその環境におかれることで、皮膚の抵抗力が落ちてしまいます。更に、春のスギ花粉に曝されることで一気に皮膚症状が悪化すると報告されています。逆に春生まれは、湿気の高い梅雨や夏場に乳児期の前半を過し、スギ花粉とであうことがずっと後のため、重症のADにはならないそうです。
   とすると、ADの素質があっても、春生まれのためその素質が明らかになるのに時間がかかる場合もあると思われます。このことからも、先の脂漏性湿疹≠ADに疑問を感じる理由です。

<花粉とアトピー体質>

   ヨーロッパではシラカバの花粉が花粉症の原因として有名です。シラカバ花粉の飛散する数ヶ月前から直前までに生まれた子供に花粉症の発生頻度が高いと言われています。スギ花粉でたとえてみると、秋から春までに生まれた子供に花粉症(つまり、アトピー傾向)が多いと言うことになり、上の報告と一致します。
(ちょっと難しい話しです)
   日本では同様の研究は報告ありません。それは、IgE抗体の数字にばかり目を向ける研究者が多いためだろうと思っています。生まれ月の報告の中では、生後1〜2ヶ月の時点で、IgEの産生増加はなかったものの、Tリンパ球活性の増加は有意に上昇していたと報告されています。

<アトピー性皮膚炎への対策>   

環境について
    そんな点から、考え方をもう一度改め、環境に対する配慮が必要ではないかと考えています。つまり、湿度と温度に対する考え方を改める必要があるのではないでしょうか。つまり暖房や加湿器の使用を昼間だけでやめることはせずに、夜も継続すること。もう一つは、寒さのために入浴の回数、時間の長さが少なくないか?そのため皮膚の清潔が十分保たれていないのではないか?などを、注意する必要があると思います。

清潔について
  入浴について上にも書きましたが、新生児期を除き皮脂成分を除去しやすいベビー石けんの使用はさけましょう。石けんはコラージュDやミノン(薬用石けん)などの皮脂成分を落としすぎない低刺激性のものを選択してください。
    また、熱いお風呂はさけてください、ぬるめのお風呂に長めに入ることが大切です。

親の意識の必要性
   子供の症状の重い軽いは、ご両親の関わり方にも影響されます。毎日毎日時間をかけて、規則正しく皮膚のお手入れをすることが習慣化できていますか?ちょっとよくなると面倒がって手を抜いていませんか?ある程度の年齢(自分できちっと処置ができるようになる年齢)に達するまでは、子供が面倒と感じないように、毎日の肌のお手入れを習慣化してやることが大切です。幼い頃から習慣としてやっていることに対しては子供は抵抗を感じないものです。突然ある年齢から神経質に自分でケアするようにいってもできるものではありません。
   小学校も高学年になってきてアトピー性皮膚炎がひどい場合には、性格が内向的で暗くなる例をよくみます。その時期までに病気をコントロールし軽症化していくよう、そして子供に自分でケアをするよう自覚を持たせるため、ご両親に努力いただけたらと思っています。

薬の必要性
    ADでは、皮膚を掻くことが、皮膚の表面を荒らし、皮膚の抵抗力を低下させ、更に痒み物質が皮膚に集まり、さらに掻きむしるといった悪循環を生みます。それを断ち切るためには、かゆみ止めの飲み薬を使う必要があります。部分的な範囲の狭いADには必要ありませんが、いわゆるドライスキンタイプの場合は全身どこでも掻き始めると止まらなくなります。そんな子供には抗アレルギー剤や抗ヒスタミン剤を使いましょう。

軟膏治療
    詳細は加藤小児科のホームページをご覧ください。
ここでお話ししておきたいのは、ステロイドは絶対危険な薬ではないこと。きちっと計画的に使用すれば副作用はでないこと。をわかっていただきたい点です。最近マスコミを中心に異常なまでのステロイド恐怖症が広がっています。ステロイド軟膏で副作用が起こることもあります。しかし、それは強い薬を、広い範囲で、長期間使用した場合です。この3点を注意すれば問題は起こりません。
   次に保湿剤の使用に関して、入浴後体を拭いてから15分以上たちますと、せっかく入浴時に皮膚に蓄えられた水分が蒸発してなくなってしまいます。保湿剤は体を拭いた直後に塗ってください。

ステロイド軟膏の種類 ステロイド軟膏の使い方

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