直線上に配置

観音堂

フレーム
直線上に配置

 この観音堂は三間四間、入母屋造り銅板葺きの建物で
正面に一間の向拝をつけている。
 その特徴は内陣に来迎柱がなく外陣を奥行きの半分に
して、三間四間の堂としてはゆったりとした外陣空間を確保
出来ている。また大瓶束にみられる結綿が特徴で、この堂は
木曽代官山村家御大工田中庄三郎の影響下にあった木曽
大工によって、十七世紀後半寛文年間(1661〜73)の
 少なくとも後半に建てられたものと考えられ、江戸中期の
最初期に位置する優れた三間四間の堂である。

聖観世音菩薩像

 本像はヒノキ材一木造りの像高九十七センチの立像で、両足をそろえて蓮華座に立つ。
 仏像の各所に藤原様式が見られるが、造立は鎌倉時代のものといえる。江戸中期に修復されて塗り替えられた跡がある。
 全体からみて、姿、形も整っており見事な聖観世音菩薩である。厄除観音として一月の縁日は大変なにぎわいである。