エネルギー消費の格差

 
 世界でエネルギーがどのように分配され使用されているかを下の図に示す。1人当たりの消費量で言えば、最もエネルギーを消費している国と最もエネルギーを利用できない国とでは、1000倍の格差がある。また、私たち日本人一人ひとりは世界平均の約2倍、アジア諸国に比べれば、10倍から100倍のエネルギーを使っている。































また世界人口を四つにわけ、エネルギーをたくさん使う順番に「工業文明国(いわゆる先進国)」、「工業文明追従国(いわゆる発展途上国)」、「第三世界の半分」、「極貧の第三世界」とする。それぞれのグループには、いずれも約13億人の人間が含まれる。そして、それぞれのグループが世界全体で使うエネルギーのどれだけの割合を使っているかを示したものが図である。まず、「工業文明国」の人間が、エネルギー使用量全体の80%を使ってしまう。次に「工業文明追随国」が12%を使い、世界人口の半数を占める第三世界の人々には、全体のわずか8%しか残されない。第三世界の中でも奪い合いがあり、強い方のグループが全体の6%を使い、最もエネルギーを使えない「極貧の第三世界」は2%しか使えない。今日の世界は猛烈な差別の中にあり、私たち日本人は工業文明諸国の一員として差別する側にいる。




























 それにもかかわらず、生活を向上させるためにはもっとエネルギーが要るから原子力発電は必要だというのが大多数の日本人の意識であるらしい。日本では、原子力発電がダメだというなら、別のエネルギー源を示すべきだという論理が良識として通用している。


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