10/6 SUN 雨とシタールと

途中何度か物音で目が覚めたがだいたいよく眠れた。 小樽入港が見たくて1箇所だけ扉の開いてる甲板へ出た。 遠くに街明かりが見え、空には星が輝いていた。 カメラを取りに戻ろうと手すりを掴んだら塩が付いた。 再び甲板に出ると小樽の街明かりが目の前に迫り、東の空が薄く色付いていた。 寒くなって船内に戻ると、灯台の脇を通り抜け入港していった。

朝4:00過ぎ。夜明け前の小樽の街は静まり返っていた。 しばらく市内をふらふらして駅前の三角市場を歩いた。 たくさん並んだ店は当然全て閉まっていた。
小樽に朝がくる
札幌への国道5号は4車線の快適路。 朝焼けの対岸に山を見ながら走る。景色も気分も最高の朝だ。 札幌を抜け長沼に入ったところのローソンで休む。 ローソンの隣にはオープンしたばかりと見えるセルフスタンドがある。 ガソリンはまだ半分あるが、セルフのためか安いしこれから山へ入るのでここで給油する。
夕張へは直進だけど…ねぇ
ここから最初の目的地夕張へは3号を直進すればよい。 でも地図で見る南幌市街は碁盤目状で、いかにも北海道らしい風景が期待できる。 というわけで1056号へ左折していくことにする…ん?1056!?さすが北海道!4桁の道! 地図で見たとうりどこまでも真っ直ぐな道。そして白樺の並木。 北海道へ来たんだという気分が一気に盛り上がるような景色だ。

栗山からは長野県にありそうな山道を分け入りトンネルを抜け夕張へ向かう。 3年前自転車で巡った炭鉱遺跡の街夕張。紅葉している。 福住人車跡の山を上り対岸を眺める。
かつてはたくさんの炭住が並んでいた
が、何かおかしい。あったはずのものがない! ナント3年前にはなんとか残されていた社光・高松の炭住(炭鉱住宅ね) が全て消え去っていた。 3年前、高松の炭住に住んでいて炭鉱や炭住の話を聞かせてくれた、 あのおじいさんはどこへ行ったのだろう…。 こうして確実に炭鉱の面影がひとつまたひとつと姿を消していくのだ。 変わりに広大な資料館が作られるようだが、それよりも古い街並みを残しておく方が よっぽどか価値のあることだと思うのは旅人の戯言か。 何もない炭住跡の更地に倒された木製の街路灯がなんとも悲しい。 そんな高松地区だがひとつだけ古い橋が残されていた。
残された近代化遺産
偶然にも昔ココに住んでいたという方がやはりこの橋を見つけて見にきていた。 かつて石炭を満載した鉄道がこの下を走っていたと言う。 この橋だけは、何とかこのまま残っていて欲しいなぁ。

夕張の谷を後に、今度は未踏の地、大夕張の谷を目指す。 大夕張ダムのシュウパロ湖は水が少なかった。今年は雨が少なかったのだろうか? 湖に掛かる森林鉄道の廃鉄橋が見事だ。 しかしここの下流に新しくシュウパロダムを建設中だそうで、 数年後にはこの廃鉄橋も大夕張ダムもろとも水没してしまうのだそう。 ここでも貴重な北海道の遺産が姿を消していく…。
見事な廃鉄橋もダムの底に水没する
シュウパロ湖からの国道452号は終始快適路。5速固定ですっ飛ばす。 と、何もない草むらに向かって道が交差していた跡なんかがある。 地図を見ると狭い範囲に富士見町とか春日町とか町の名前がいくつか 書いてあって側道が延びている。 明らかに街があった跡。調べたら三菱の大夕張炭鉱があった場所だった。 今となってはすっかり自然に帰ってしまって街があったなんてとても思えない。 側道の跡に気付かなければ人里離れた静かな谷を行く1本道、ただそれだけだ。

もうちょっといろいろと炭鉱跡が見たくなり、三笠の谷を下る。 長いスノーシェルターを抜けると幾春別(いくしゅんべつ)。 碁盤目状の町の中で、不自然に道がかぎ状になっている。 明らかに今はなき駅を中心とした街の造りだ。 旧駅前の道をまっすぐ行くと突き当たりに大きな立抗跡があった。
幾春別最大の遺跡
「現存する国内最大の…」とある。 もう少し三笠の町を下ってみる。ここも弥生,唐松といくつも町の名前がある。 弥生で赤い三角屋根の炭住の並びを見つけた。整然と堂々と並んでいるのが印象的だった。

452号へ戻り三段滝でひと休み。 ゆでとうきびとジャガバタを買ってお昼にする。 実に北海道らしい組み合わせ。 しかしここで緊急事態が発生した! ゆでたてのジャガイモの熱で容器が溶け、バターがこぼれてきた。 おかげで手がバターまみれになってしまった。 さっそく長沼のガソリンスタンドで貰ったBOXティッシュが役に立つ。

長いトンネルで富良野へ抜け、車を止めて今夜の宿の予約を取る。 13:00。今の時期はすいてるだろうからこの時間からの予約でも大丈夫なはず。 ここでついに雨が降り始める。前回に引き続き富良野はまたしても雨。

雨の中富良野をぐるっと周り、ミーハーにも「北の国から」のロケ地、麓郷へ行ってみる。 ジャム園の駐車場で内地ナンバーの観光客に混じって車を置く。 なんとアンパンマンショップなるものがあって動かないアンパンマンの銅像がある。 親子連れの観光客を尻目に展望台までの道を歩こうと思う。 が、途中まで登ったところで木々の中を行く道になる。 他に歩いてる人なんていないし熊でも出てきたらやばいしと思い車へ戻る。
富良野の丘陵
車でも登れる展望台は麓郷が見渡せるビューポイント。だが寒いので早々に切り上げる。 ついでに麓郷の森というロケで使われた丸太小屋の残る所へ行く。 が、ドラマ見てないから良く分からない。 とにかく寒いので早く宿へ行って風呂で温まりたくなってきた。

樹海西小の角を曲がったあたり、富良野らしい丘陵に思わず車を止める。 でも外は雨…。16:00過ぎ、今夜の宿、民宿ダラムサラーに着く。 場所は覚えていたが一瞬前を通り過ぎてしまった。あれ?こんなに小さな宿だったっけ? ここは前回の北海道旅行で一番最後に泊まった宿。 思いがけず今回は一番最初に泊まる宿となった。 部屋はストーブが焚かれ暖かかった。10月の雨の富良野。こんなにも寒いとは…。

夜、偶然にもシタール奏者の方が駆け込みで泊まりに来る。 ラッキーなことにシタールの生演奏をして下さることになった。 とても不思議でなんだか心地いいシタールの音色に酔いしれる。 行ったことのないインドに想いを馳せながら、道内最初の夜は更けていく。
北海道2002秋 2日目

Next (3rd) Day
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