最新更新日2006年1月27日
  • 界面活性剤
    化学構造中に水になじみやすい親水基と油になじみやすい親油基の両方を持っている
    物質の事です。
    本来混ざる事のない
    水と油をつなぐ役目があります。
    大きく分けると「アニオン活性剤」と「両性活性剤」に分かれます。
    シャンプー剤には泡立ち、洗浄力の優れた陰イオン界面活性剤が主です。
分類 表示名称 特徴
洗浄力
皮膚
髪への
影響
泡立ち
髪質
カラーの
持ち

高級
アルコール
ラウリル硫酸Na
ラウレス硫酸Na
ラウレス-5硫酸Na
ラウリル硫酸TEA
ラウレス硫酸TEA
洗浄力が高く泡立ちもいいが
皮膚の刺激や髪のダメージが
強くなっている安価な活性剤
×
油っぽい
汚れが多い
×
両性 コカミドプロピルベタイン
ココアンホ酢酸Na
硬水でも泡立ちがよく高い洗浄力を持つ。
髪や地肌には刺激が弱い。
αー
オレフィン酸
オレフィン
スルホン酸Na
洗浄力が高く泡立ちもいい。
高級アルコールより刺激がやや弱い。
油っぽい
汚れが多い
×




グルタミン酸 ココイルグルタミン酸Na
ラウロイルグルタミン酸Na
皮膚や髪に刺激が弱い高価な活性剤。
洗浄力が弱く泡立ちがよくない。
損傷毛
乾燥毛
デリケート毛
アラニン系
グリシン系
ラウロイルメチルアラニンNa
ココイルメチルアラニンNa
ラウロイルサルコシンNa
ココイルサルコシンNa
皮膚や髪に刺激が弱い高価な活性剤。
グルタミンより洗浄力や泡立ちが
良くなっている
損傷毛
デリケート毛
タウリン系 ココイルメチルタウリンNa
ラウロイルメチル
タウリンNa
含硫アミノ酸というタウリンから
できている。髪、皮膚に優しい低刺激性。
AMTとよばれている。
損傷毛
デリケート毛
タンパク質由来系
(PPT)

ココイル加水分解
コラーゲンNa
コラーゲン等のタンパク質を加水分解
して得られるポリペプチドを元に
作られる。
髪、皮膚に優しい低刺激性で
皮膚、髪のタンパク質と似ているので
コンディショニング性が高く
毛髪補修効果がある高価な活性剤。
洗浄性、起泡性は弱い。
損傷毛
乾燥毛
デリケート毛
スルホコハク酸  スルホコハク酸 
ラウレス2Na
泡の持続力に優れ他の活性剤と
組み合わせると
起泡力が増す。
泡切れがよくさっぱりした洗い上がり。
高級アルコールを原料としているが
高級アルコール系より皮膚刺激が弱い。
普通毛


アルカリ オレイン酸Na 石鹸の事。洗浄力があるがpHが高いため
皮膚に刺激がある。水の中のカルシウム
イオンと結合してスカムという石のような物
を作り髪に吸着し髪が硬くなる。
×
油っぽい
汚れが多い
×
酸性 ラウレス-3酢酸Na アルカリ石鹸を改良した物で弱酸性なので
刺激が弱い。
合成の油を使用しており高級アルコール系に
似ている。
普通毛
アミドエーテル
硫酸系
PEG3-ヤシ油脂肪酸
アミドM
EA硫酸Na

高級アルコール系の泡立ちの良さがあり
AMTに構造が似ているので皮膚刺激は
弱い。
普通毛
ベタイン系 ラウラミドプロピル
ペタイン
ココアンホ酢酸Na
目に対する刺激が弱く皮膚にもやさしい
のでベビーシャンプーに使用。
損傷毛
デリケート毛
アミノ酸系 ラウリミノジプロピオン
酸Na
目、皮膚に刺激が最も少ない。
損傷毛
デリケート毛
  • 組成

1.洗浄基剤   シャンプー剤の主体となるもので汚れを落とすために配合されます
2.洗浄補助剤  十分な泡立ちを保つために洗浄基剤を助けます
3.コンディショニング剤 指通りが悪くなったりパサパサになるのを防いでくれます
4.ハイドロトロープ剤  界面活性剤の安定性を良くします

これらの成分に添加剤などを加えてたくさんの種類のシャンプー剤がつくられます

成分 機能 分類 名称 特徴

原料を溶解するための
液体原料

エタノール



洗浄基剤 汚れの洗浄 陰イオン界面活性剤 ラウリル硫酸Na
ラウリル硫酸アンモニウム
ラウリル硫酸TEA
洗浄力、起泡力に優れている
ラウレス硫酸Na
ラウレス-2硫酸アンモニウム
ラウレス硫酸TEA
シャンプーの基剤としてもっともよく使われている
耐硬水性に優れている
ココイルグルタミン酸Na
ステアロイルグルタミン酸Na
ココイルグルタミン酸TEA
弱酸性で起泡力に優れている
皮膚や目に対する刺激が少ない
ラウロイルメチルタウリンNa
ココイルメチルアラニンNa
皮膚、毛表皮に対する刺激性が低い
スルホコハク酸
ラウリル2Na
泡立ちが良い
皮膚や目に対する刺激が少ない
両性
界面活性剤
ラウロアンホ酢酸Na
ココベタイン
ラウリルヒドロキシスルタイン
起泡性、洗浄力は陰イオンに劣るが
皮膚や目に対する刺激が少ない
洗浄補助剤 洗浄基剤の働きを
助け
洗浄力をアップしたり
泡立ちをよくする
非イオン
界面活性剤
ラウラミドMEA
ステアラミドMEA
ラウラミドDEA
オレアミドDEA
泡のボリューム感、クリーム感を増強させる
洗浄効果を向上させる
ココアミンオキシド 皮膚に対する刺激性が低い
自身では十分な起泡性を持たないが他の界面活性剤と
併用すると優れた泡安定剤として働く









毛髪のてざわり、
櫛通り、
ツヤを良くする
陽イオン
界面活性剤
ステアルトリモニウムクロリド
セトリモニウムクロリド
陽イオンにより毛髪に吸着する
静電気の発生を防ぐ
油脂
スクワラン
高級アルコール
エステル類
ラノリン誘導体
天然油 ミンク油
ホホバ油 スクワラン
ミリスチン酸オクチルドデシル
PPG-ラノリン 
ラネス
オリーブオイル
トリオクタノイン
油分を補いしっとりとした仕上がりにする
潤いやしなやかさを与えてパサつきを
おさえる
ポリペプチド ケラチン誘導体
コラーゲン誘導体
しっとり滑らかな仕上がりにする
シリコーン
誘導体
ジメチルポリシロキサン
アミノ変性シリコーン
毛髪の表面に薄い皮膜を作りさらさらした仕上がりにする
カチオン性
ポリマー
グァーヒドロキシ
プロピルトリモニウム
クロリド
ポリクオタニウム-10
ポリクオタニウム-7
カチオン性
界面活性剤
クオタニウム-33
セトリモにウムクロリド



止剤
フケ、かゆみを防ぐ 殺菌剤
フケ取り剤
ジンクピリチオン
サリチル酸
微生物の増殖を防ぐ


ハイドロ
トロープ剤
界面活性剤の
水に対する
溶解度を高める
低級アルコール エタノール
イソプロパノール
プタノール
界面活性剤の濃い溶液は温度によって
影響を受けやすく温度差や濃度によって粘性が変化
したり常温では安定であっても、寒冷な条件、低温では
結晶が析出したり凍結する事がある。
それらを防ぐために添加される
グリコール類 PG
ヘキシレングリコール
グリセリン グリセリン
非イオン性
溶化剤
ポリソルベート20
ラウリン酸ポリグリセリル
ノノキシノール
スルホン酸塩 ドテシルベンゼンスルホン酸Na
その他 尿素
防腐剤 菌の繁殖を防ぐ 安息香酸塩 安息香酸 微生物(細菌、カビ)の増殖を抑え製品の変質や腐敗を防ぐ
パラベン メチルパラベン
プチルパラベン
プロピルパラベン
酸化防止剤 安定性向上 BHT
トコフェロール
空気中の酸素による構成原料の酸化や腐敗を防ぐ
pH調整剤 酸性、中性を調整する クエン酸
リン酸
液のpHを目的にあわせて調整する
アルカリ 水酸化Na
金属イオン封鎖剤 金属(硬水)による
性能の低下を防ぐ
キレート剤 エデトサン塩
シュウ酸Na
水中に溶けているミネラル分による品質の変質を防ぐ
原料から持ち込まれる微量金属を封鎖
影響を防ぐ
過酸化水素は微量金属でも分解が
進んでしまう
清涼剤 さわやかでひやっと
した使用感
メントール
増粘剤 粘性を上げる 塩化Na
塩化アンモニウム
硫酸Na
パール化剤 パールのような
光沢を見せる
ジステアリン酸
グリコール
紫外線吸収剤 ジメチルPABAオクチル 紫外線から皮膚、毛髪、化粧品自体を
守るための成分
乳濁剤 外観をパール状、乳濁上にする ステアリン酸塩
スチレン系
ポリマー
ポリスチレン 外観、香り、色を目的に応じて調整する
香料、着色料 香料 赤201 黄203

  • pH
    髪の毛は弱酸性が一番いい状態です。
    pH5~7は弱酸性から中性 通常のシャンプーはこの辺です。
    pH3~4は酸性 酸性シャンプーはこの辺でパーマやヘアカラーをした後は髪がかなり
    アルカリに傾いているので酸性シャンプーを使う事によって髪の毛をだんだん弱酸性に
    戻します
    pH8~10はアルカリ性 石鹸シャンプー 汚れを落とすには良いのですが傷んでいる方は
    避けた方がよいでしょう。
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