カラリング
  • 髪はなぜ色が変わる?
    髪を染める方法は
    1.酸化染毛剤 2.ブリーチ剤  3.酸性カラー があります。
  • 酸化染毛剤 (ヘアカラー)
特徴
色調、明度が豊富です。
しっかり染まればシャンプー
しても色落ちが少ないです。
注意点
染料のジアミンがかぶれを起こす事があるので要注意。
アルカリカラーでは毛髪にダメージがあるので髪の手入れをしっかりと。
1剤の成分
分類 成分例 特長
染料
酸化染料 染料中間体 パラフェニレンジアミン
パラアミノフェノール
オルトアミノフェノール
単独で酸化重合しても発色
カップラー メタアミノフェノール
5-アミノオルトクレゾール
レゾルシン
単独では酸化しないが染料中間体と
酸化重合することで発色
直接染料 ニトロパラフェニレン
ジアミン(赤)
パラニトロオルトフェニレン
ジアミン(黄橙)
酸化とは関係なく元から発色
している染料でニトロ染料
赤や黄などの彩度の高いカラー剤
に使われる
染料が流出しやすいので褪色が早い
アルカリ剤 モノエタノールアミン
トリエタノールアミン
アンモニア

毛髪を膨潤させカラー剤を浸透しやすく
してくれる
2剤の過酸化水素を不安定にさせ酸素を
発生させる
酸素は酸化染料の重合を促進しメラニン
色素を分解
クリーム基剤 トリートメント剤と同じ 仕上がり感を高める
コンディショニング剤 ジメチコン
特長成分 PPTなど 加水分解ケラチン
加水分解コラーゲン
その他 抗酸化剤
金属封鎖剤
着香剤
防腐剤
シャンプー剤と
同じ
溶剤
エタノール
BG
メチルピロリドン
染料の溶解を助ける
  • ブリーチ
髪を明るくするのがブリーチですが大きく分けると2種類のブリーチ剤に分かれます。
ライトナーとブリーチですがそれぞれの特徴は次のとおりです。

 
ライトナー
脱色作用しかないのでバージン毛を明るくする事はできても4トーン位のカラー剤で染めた髪を
明るくする事はできません。
メラニン色素は分解できても染料の色素を分解する脱染作用がないからです。
2剤の%によって脱色力を調節することができます。

 
ブリーチ
強い脱色、脱染作用があるのでバージン毛、4トーン位のカラー剤で染めた髪を明るくする事ができます。
注意点
ブリーチは強いのでムラにならないよう塗布に注意が必要です。
パウダーブリーチは乾きやすいので塗布した後ラップなどでカバー
しないと力が弱くなります。
30分ぐらい経つと酸化力が落ちてくるのでさらに明るくしたい場合は重ね塗りが必要です。
髪が膨潤して傷みますから施術前後にトリートメントなどの処理も必要です。
  • 酸性染料(ヘアマニキュア イオン結合タイプ)
特徴
髪の表面に色素が吸着するのでツヤがでます。
ポリマーのコーティング作用が髪を保護してくれます。
注意点
脱色がないので暗い髪を明るくはできません。
シャンプーで少しづつ色が落ちます。
頭皮に付くとなかなか落ちないので根元を塗るときに注意。
次回大幅な色味のチェンジがしにくくなります。
分類 成分例 特長
酸性染料 黄色4号
橙色205号
紫色401号
タール色素とも呼ばれ、pH2-4の間の酸性で安定した染着
色が濃くなるにつれて染料の分子が大きくなるので毛髪中には浸透しにくい
染色助剤 浸透剤 ベンジルアルコール 染料が毛髪になじみやすくなり、内部への浸透も助ける
pH調整剤 クエン酸 
クエン酸Na
染着性を高めるためにpHを酸性側にする
増粘剤 セルロースガム 
カルボマー
頭皮に垂れるのを防ぐために粘性をつける
特長成分 PPT 加水分解ケラチン 
加水分解コラーゲン
その他 金属封鎖剤 ペンテト酸5Na
着香剤 香料
防腐剤 メチルパラベン
溶剤
エタノール
BG
BGは染料の溶解を助ける
  • 2剤の役割
    2剤は主に過酸化水素水が含まれています。
    1剤中のアルカリによって反応して、毛髪中のメラニン色素
    を削ります。
    %が高いほど地毛の色素を削ります。
6% 4.5% 3%以下
明度を3レベル以上
上げる
ダメージの少ない髪
バージンヘア
2〜3レベル上げる
多少ダメージがある髪
少し色を入れる
11レベルの髪を
暗くする
弱アルカリカラー
ダメージ毛

褪色しやすい 褪色しにくい
  • 白髪染めには
白髪は色素が入っていない状態です。
きれいに染めるためには色素の濃い1剤を使い、2剤は3%以下を使います。(暗くなります)
全体を明るくするには白髪に色素は少ししか入らないのできれいには染まりませんが、白髪以外の毛が明るくなるのでうまくごまかす事ができます。2剤を6%、4.5%で使い分けましょう。
  • 2剤と明るさ
    1剤のレベルと2剤の%が同じでも赤みのある色とイエロー、
    マット系の色では明るさが違って見えます。
    寒色を出したいときは暖色の時の濃度より1%は上げた方が
    良いようです。
  • 色素
    ピグメント 人間の髪が持っている元々の色素
    ティント  カラー剤に含まれている色素
  • 髪による違い
    固くて太い髪はピグメントの量やタンパク質の量が多いので、薬剤をはじきやすいので
    立ち上がりにムラが出やすい。
    細くて柔らかい髪はピグメントが少ないので、酸化しやすく、薬剤も浸透しやすい。
    髪の多い人は光を吸収するため暗く見えがちなので少し明るめにしないと印象が
    変わりにくい。
    少ない人は光が内側まで通るので、明るくみえやすい。
  • ダメージ毛
    暗くしようとするとダメージのひどい部分はティントを吸収しやすいので
    より暗くなりやすいので注意が必要。また褪色も早い。